就活を行っていると、周囲からよく「エントリー」という言葉が聞こえてきます。しかし、
「就活のエントリーとは、いったいどのような意味なのだろうか?」
「就活のエントリーで注意すべきポイントにはどのようなことがあるのだろうか?」
そんな疑問をお持ちの方々も多いことでしょう。
エントリーの意味や特徴、ポイントをしっかり理解した上で、就活を進めていきたいところです。
そこで当記事では、就活の基礎知識であるエントリーの意味や、エントリーを行う上で役立つ3個のポイントを解説します。
就活におけるエントリーとは?
エントリー
エントリーとは、「申し込み」を表わす言葉で、就活では「求人への申し込み」の意味を指します。
また、それに伴いエントリーでは、選考に必要な個人情報を提供することが求められます。
就活のエントリーでは、履歴書やエントリーシートの提出が必要になりますが、選考の判断材料となるため、自己PRや志望動機は詳しく記入する必要があります。
プレエントリー
就活サイトなどでは「プレエントリー」という言葉も見かけるかもしれません。
エントリーとプレエントリーはどのように違うのでしょうか?
プレエントリーは「貴社に興味があります」という意思表示で、求人への申し込みを指す意味ではありません。
プレエントリーは、企業情報の入手、資料請求などの際に必要になり、プレエントリーを行うと、会社説明会の日程や選考スケジュールなどの情報を入手することができます。
就活でエントリーするためには?
企業の採用ページからエントリーする
企業ホームページの採用ページからエントリーする方法があります。
この場合、個人情報を入力しマイページ登録が必要なものもあります。
後述する就活サイトからのエントリーの場合、一度入力した個人情報は、就活サイトに掲載されている様々な企業のエントリーにも使用できますが、企業の採用ページからエントリーする場合は、エントリー企業ごとに個人情報を入力する必要があります。
就活サイトからエントリーする
就活サイトは基本的に会員制のため、利用の際に個人情報や自己PR、大学時代に力を入れてきたことなどを入力する必要があります。
就活サイトを通じエントリーする場合は、エントリーボタンを押すだけでエントリー完了となる場合がほとんどで、会員登録時に入力した個人情報が企業へ転送されるようになっています。
企業によっては、自社ホームページはあったとしても、採用に関することはすべて就活サイトを通じて行っているところもあるため、エントリーを希望する企業は、早めにエントリー方法を確認しておいた方がよいでしょう。
就活のエントリー開始時期
一般的に、就活のエントリー開始時期は大学3年生の3月頃となります。
これは経団連に加盟している企業のエントリー開始時期にあたります。
しかし、近年では秋採用や通年採用を行う企業もあり、また、外資系企業やベンチャー企業のように就活スケジュールを前倒しにしている企業も増えているため、早い就活生の場合は大学3年生の9月頃からエントリーし始めています。
就活のエントリー数
一般的に就活生は、20~30社ほどエントリーしているといわれています。
ではエントリー数が少ない場合と多い場合のそれぞれのメリット、デメリットを見ていくことにしましょう。
エントリー数が少ない場合のメリット
業界・企業研究を深く追求できる
企業から内定を獲得するには、「その企業の魅力は他社に比べてどのようなところにあり、〇〇な人材を求めている。〇〇こそ自分の強み(価値観)であるため、志望した」など論理的アピールが必要であり、そのためには業界・企業研究をしっかり行う必要があります。
エントリー数が少なければ、一社に対しての業界・企業研究に多くの時間が割けるため、深く追求することができます。
企業選びがブレにくい
就活の際の自己分析は、就活の軸や企業選びの軸をしっかり見つけるために行います。
しかし、エントリー数が多ければ多いほど、せっかく見つけ出した軸がブレてしまい、入社後のミスマッチにつながる恐れもあります。
一方、エントリー数が少なければ就活軸や企業選びの軸がブレにくいため、希望する業界や企業へ入社しやすくなります。
時間に余裕がある
就活生といっても本業は学業であるため、学校の授業やゼミを優先させなければなりません。
また、生活費などの支払いのため、アルバイトが必要な人も多いでしょう。
このように、就活生は就活以外にもやることが多く、一日があっという間に過ぎてしまいます。
エントリー数が少なければ時間に余裕が生まれるため、就活に加え、学業やアルバイトなどの両立も行いやすくなります。
エントリー数が少ない場合のデメリット
内定が一つももらえないリスクがある
エントリー数が少ないと、内定が一つももらえないといったリスクがあります。
また、就活中、選考試験で不合格が続いてしまうと、気持ちに焦りが生じてしまうため、精神的に追い詰められてしまう危険もあります。
働く気があるのか?の思われてしまう
面接では「当社の他に何社ほど受けていますか?」と聞かれることもあります。
エントリー数が少ないと、「働くことへの意欲はあるのだろうか?」「内定がもらえなかった場合の危機感はあるのだろうか?」などと思われてしまう場合もあります。
社会全体の視野が狭くなってしまう
エントリー数が少ないと、社会全体の視野が狭くなってしまいます。
適度に複数の業界や企業について研究していれば、業界と業界、企業と企業の比較もできるため、より自分の適性がわかりやすくなりますが、エントリー数が少なければそのような機会も減るため、自分のイメージと業界や企業が合わなかった場合、入社後のミスマッチを引き起こしてしまう危険があります。
エントリー数が多い場合のメリット
適性に合う企業が見つかりやすくなる
自分はこの業界や企業で働きたいと思っていても、何かのきっかけで他の業種や企業の中で自分に合った仕事が見つかる場合もあります。
エントリー数が多いと、それまで第一志望でなかった企業でも、選考を繰り返す中で新たな魅力を発見し、自分の適性に合った企業になることも珍しくはありません。
社会全体の視野が広がる
エントリー数が多いと、様々な業界や企業の研究をすることになるため、社会全体の視野が広がるといえます。
入社企業がBtoBの場合、様々な業界を知っているために入社後役に立つこともあるでしょう。
面接での極度の緊張がおさえられる
エントリー数が少ないと、選考試験の一つ一つが大勝負となってしまうため、極度に緊張してしまい本来の自分の力が発揮できないこともあるでしょう。
しかし、エントリー数が多いと面接にも慣れてくるため、落ち着いて受け答えができるようになります。
エントリー数が多い場合のデメリット
業界・企業研究の質や理解が浅くなる
エントリー数が多いと、一社あたりに割ける業界・企業研究の時間が短くなるため、質や理解が浅くなってしまいます。
そのため、自己PRや志望動機にも反映させづらくなるため、説得力にも悪影響が出てしまいます。
時間的な余裕がなくなる
エントリー数が多いとスケジュール管理が大変になります。
いつどの企業がエントリー開始なのか、またいつ本命企業が面接なのかなどをしっかり把握しなければなりません。
また、面接日時が複数社でかぶってしまうこともあり、調整が必要になります。
学校のテストやアルバイトなどの予定もあれば、なおさら時間的な余裕がなくなってしまいます。
安心しすぎてしまう
エントリー数が多いと、一社に落ちても「また次がある」と安心してしまい、自分の悪かった点なども反省しなくなってしまいます。
就活は緊張しすぎも問題ありますが、適度な緊張感を持って取り組まなければ、時間だけがダラダラと過ぎ去っていくため注意しましょう。
エントリーの際に役立つ3つのポイント
1.エントリー前にしっかりと自己分析する
ただなんとなく興味のある企業にエントリーをしても、自分の適性がよくわからず、入社できたとしてもミスマッチを引き起こしてしまう可能性が高くなります。
エントリー前は幼少期からの自分を振り返り、どんな経験をし、何に気づき、何を得たり失敗したかを列挙し、それを俯瞰しながら自分の強み弱み、価値観、性格を把握し、どんな適性があるのかをじっくり考えておくようにしましょう。
2.早めにエントリーする
まず、エントリーは開始時期や方法が企業によって異なるため、事前にきちんと確認しておきましょう。
エントリーが遅いと選考試験に応募すらできなくなってしまうため、早めに行うことが重要です。
また、インターンや会社説明会のエントリーも、遅い場合はすでに締め切られてしまうこともあるため注意しましょう。
3.自分にとって適切な数のエントリーを行なう
前述の通り、エントリー数が多くても少なくてもそれぞれメリット、デメリットがあり、正解はありません。
そのため、学業やアルバイトなどのことも考慮し、多少の時間的余裕も考えながら、自分に合った適切なエントリー数を設定するようにしましょう。
まとめ
エントリーとは、「申し込み」を表わす言葉で、就活では「求人への申し込み」の意味を指します。
また、それに伴いエントリーでは、選考に必要な個人情報を提供することが求められます。
エントリーは、エントリーする前にしっかりと自己分析を行い、早めのエントリーを心がけましょう。
さらに自分にとって適切な数のエントリーを行うことがポイントになります。