就活生にとって嬉しいことの一つに、企業からの内々定通知が挙げられます。しかし、

「内々定に承諾したいのだけれど、どのようにメールしてよいのかわからない」
「内々定承諾の連絡をする際、注意しなければいけないことってどんなことなのだろう?」

そんな不安や疑問をお持ちの方も多いことでしょう。

たしかに、やっと掴んだ内々定通知なのですから、企業や採用担当者へは失礼がないよう、丁寧に連絡したいものです。

そこで当記事では、内々定の承諾メールの正しい返信方法と伝え方のポイントについて解説します。

内々定とは?

内々定とは、例えば企業から「10月に内定を出します」などのあくまで口約束で、口頭やメールなどで伝えられることが一般的です。

一方、内定とは企業と学生が労働契約を書面を通じて結ぶことで、内々定とは異なり、法定拘束力が発生します。

内々定通知をもらったら何をするのか?

採用担当者に返事をする

企業から内々定通知をもらったら、すぐに返事をしなければなりません。

まずは内々定の評価をいただいたことに対してお礼の言葉を述べ、その後、内々定を承諾するのか辞退するのかを伝えます。

もし内々定をもらった時点で、他の企業の内々定通知待ちなどの理由から、返事ができない場合は保留することも可能です。

ただし、いつまでも採用担当者へ連絡せず、ダラダラと保留を続けるわけにもいきません。

企業によっては短い場合は2、3日、長くても1、2週間以内には返事をしなければならないため、よく確認してから保留しましょう。

なお、承諾の際の具体的な連絡方法や伝え方は後ほど解説します。

承諾の場合は内定承諾書を提出する

内々定を承諾すると、企業側は内定の手続きを始めます。

ただし、内々定は一般的に大学4年時の6月1日以降に通知され、内定通知は10月1日以降となるため、内定承諾書もこの時期になることが大半です。

内定承諾書は企業と就活生の労働契約の意味であるため、署名した内定承諾書を採用担当者

に提出した時点で正式内定となります。

内定承諾書は提出期限を過ぎてから提出すると、取り消しになってしまう場合もあるため、必ず提出期限を確認し、入社の意思が固まっているのであれば、できるだけ早めに提出しましょう。

また、内定承諾書に署名する際は住所、氏名に誤字脱字がないかを確認し、内容に間違いがない状態で提出するのが基本マナーとなります。

内々定を承諾する際はまず電話する

内々定を承諾する際は、最初からメールではなく、まずは採用担当者へ電話するようにしましょう。

電話はメールに比べ、感謝の気持ちや入社への意気込みが伝わりやすいからです。

なお、電話で承諾する際のポイントは以下の通りです。

内々定のお礼と入社意志を簡潔に伝える

まず、採用担当者に内々定の評価をいただいたことに対してお礼の言葉を述べましょう。

そして、入社意志、承諾する意思をしっかりと伝えましょう。

静かな場所で電話する

内々定承諾は入社意志が固まっているのであれば、できるだけ早めに採用担当者へ伝えるべきです。

しかし、いくら早めといっても、外出先や移動中、また電波状態が悪いところなどから電話するのは「常識がないのでは」と疑われてしまいます。

静かな場所や電波状態のよい場所を選んで電話するようにしましょう。

メモ帳を用意しておく

内々定承諾の連絡をした際、採用担当者からその後のスケジュールを伝えられることもあります。

詳細はメールなどで送られてくる場合がほとんどですが、採用担当者から連絡されたことは聞き忘れや漏れがないよう、メモ帳や筆記用具を必ず用意し記録しておきましょう。

内々定承諾の電話連絡を行った後はメールも行う

内々定承諾の連絡は前述の通り、まず電話で行うのがおすすめですが、電話はお互いの気持ちが伝わりやすい一方で、内容の記録にはなりません。

電話の後、メールでも承諾の意思を伝えた方が記録にもなり、丁寧な印象を与えることもできます。

なお、メールで承諾する際のポイントは以下の通りです。

件名

企業からの内々定通知がメールで来た場合、返信する際に「Re:」と表示されますが、これは削除せず、そのまま残した状態で送りましょう。

また、電話後にメールをする際の件名は「内々定承諾のご連絡」など、ひと目でわかるようにしましょう。

宛名

宛名の入力順は企業名、部署名、採用担当者の名前が基本マナーです。

また、株式会社などの法人格は、企業名の前か後か必ず入力前に確認し、㈱など略さずに書きましょう。

また、企業・部署名で送る際は「御中」、人物名で送る際は「様」となり、「御中」と「様」を両方使うことはないので注意しましょう。

署名

メール本文の後に署名しますが、「大学名・学部・学科・学年」「氏名」「住所」「電話番号・メール」を書きましょう。

また、読みづらい名前などは特に、ふりがなも記載しておくと親切な印象を与えます。

内々定承諾のメール返信する際の注意点

できるだけ早く返信する

企業からの内々定通知がメールで来て、その返事をメールで返信する際はできるだけ早く行うことがポイントとなります。

時間があまりにも経ってしまうと、採用担当者に「内々定通知メールが届いていないのでは?」「入社意欲が低いのでは?」と不安がられ、余計な心配をさせてしまいます。

他の企業の内々定待ちなど、人によって保留せざるを得ない状況もあるかもしれませんが、承諾する意思が固まっているのであれば、できるだけ早く返信することを心がけましょう。

お礼と承諾の意思を簡潔に伝える

内々定承諾の返事をメールで伝える際は、内々定の評価をいただいたことへのお礼と、承諾の意思、入社意欲を簡潔に伝えましょう。

意欲をアピールしようとダラダラ長文で書いてしまっては、忙しい採用担当者は読むことにストレスを感じてしまい、かえってマイナス印象を与えてしまうため注意しましょう。

内々定承諾メールの例文

【件名】Re:内々定のご連絡(株式会社□□□□)

株式会社□□□□
人事部 採用ご担当
△△様

お世話になっております。
〇〇大学〇〇学部〇〇学科4年の××××と申します。

このたびは内々定のご連絡を頂き、誠にありがとうございました。
内々定をお受けいたしますことをご返信申し上げます。

貴社に内々定を頂くことができ、大変うれしく思っております。
一日も早く貴社に貢献できるよう頑張りたいと思います。

何卒ご指導の程、よろしくお願い申し上げます。

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××××

〇〇大学〇〇学部〇〇学科 4年

携帯電話番号:090-0000-0000

メール:個人のメールアドレス

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まとめ

企業と就活生が労働契約を結ぶ「内定」に比べ、「内々定」は企業が就活生に内定の意向を伝えるあくまでも口約束にすぎません。

しかし、承諾の意思を伝える際は、なるべく早めに採用担当者へ連絡するのがマナーです。

そして、内々定の評価をいただいたことに対してのお礼と、承諾する意思、入社への意欲を簡潔にわかりやすく伝えるのがポイントになります。

企業からの内々定通知がメールで来て、そのまま返信する場合は「Re:」と表示されますが、これは削除せずにそのまま残した状態で送りましょう。

また、企業名や法人格、採用担当者の部署名・名前、自分の署名など誤字脱字がないよう、しっかりと確認してから送信するようにしましょう。