エントリーシートを提出する際、メールで提出する機会も多いことでしょう。
メールを送る際、友人にメールを送る感覚で文章を作り、送ってはいけません。
メールは社会人にとって日常的に使われるコミュニケーションツールであり、ビジネスマナーを見られるポイントなのです。
ここでは、エントリーシートをメールで送る際のポイントについて解説していきます。思わぬところで採用担当者から減点を受けてしまわないよう、しっかりと理解し、メールのやり取りを行うようにしましょう。
件名でメールの趣旨を簡潔に説明する
メール本文に関する説明の前に、まずは件名の書き方について解説していきます。
件名は、メールの趣旨を簡潔にまとめて記載するようにしましょう。
メールを開く際、本文よりも先に件名に目が行くことになります。件名で事前に内容を簡潔に伝えておくことで、読み手はスムーズにメール本文を読むことが可能になるのです。
「エントリーシートのご提出(〇〇大学◇◇学部 氏名)」
のように、必要最低限の情報で用件をまとめて記載するようにしましょう。
メール本文作成におけるポイント3選
では、メール本文はどのような点に注意して記載すれば良いのでしょうか。ここでは、以下の例文に沿って、3つのポイントについて解説していきます。
<例文>
〇〇株式会社
□□課 △△ 様
いつもお世話になっております。
〇〇大学◇◇学部 △△と申します。
標記の件、別添にてエントリーシートをお送りさせていただきます。
お忙しい中恐縮ですが、ご査収の程、宜しくお願い申し上げます。
〇〇大学◇◇学部
△△
電話番号:080-XXXX-XXXX
メール:aaa@bbb.com
宛名は正確に
本文冒頭で宛名を記載することになりますが、宛名の書き間違いは相手に不快な思いをさせてしまう恐れがあります。宛名の会社名、部署名、担当者のお名前等、書き間違えて送信してしまわないよう、くれぐれも注意して記入するようにしましょう。
また宛名の敬称の使い分けにも注意が必要です。
個人への敬称としては「様」を使用しますが、部署宛に送る場合には「御中」を使用します。もし採用担当者の方のお名前が不明な場合には「〇〇課 御中」が正しい敬称の使い方になりますので、間違えないように注意しましょう。
本文は簡潔かつ丁寧に
本文は簡潔かつ丁寧に書くことを心掛けましょう。
せっかくコミュニケーションが取れる機会なので、多くのことを伝えたいと思う方もいるかと思います。
しかし、採用担当者は就活生の対応以外にも、業務の中で数多くのメールのやり取りを日常的に行っています。そのため、伝えるべきことを簡潔に述べるのがマナーなのです。
例文のように挨拶の言葉と、エントリーシートを送付する旨を簡潔かつ丁寧な言葉遣いで記載し、送信するようにしましょう。
末尾に署名を忘れずに
メールの末尾には必ず署名を入れるようにしましょう。
署名を入れることで、そのメールが誰から送られたものなのか、採用担当者に一目で理解してもらえるようになります。
また、採用担当者があなたと連絡を取りたいと思ったとき、署名に連絡先が記載されていることで、スムーズに連絡を取ることが可能になるのです。
メールの末尾には必ず大学名、氏名、連絡先を明記するようにしましょう。
ファイル添付時の注意点3選
ここまでメールの件名、本文作成における注意点について解説してきました。
ここでは添付するエントリーシートのファイルに関する注意点を説明します。
メール本文と同じく重要なポイントになりますので、しっかりと押さえておきましょう。
PDF形式に変換して添付する
企業からファイル形式について指定があれば、それに従って提出すれば問題ありませんが、もし特に指定が無ければ、PDFファイルに変換して提出するようにしましょう。
エントリーシートの文章作成にあたっては、Wordファイルなどで作成を進める就活生も多いことでしょう。
しかしWordファイルは容易に内容の編集が出来るため、提出後に誤って内容が編集されてしまう恐れもあるのです。
PDFファイルは誤って編集してしまうリスクは低く、ビジネスにおける文書のやり取りでは一般的に用いられるファイルです。手間はかかりますが、PDFファイルに変換した上で提出するのが無難だと言えるでしょう。
ファイル名は簡潔に
ファイル名は簡潔に書くようにしましょう。
採用担当者は就活生から送られてきたエントリーシートのデータを、1つのフォルダにまとめて保存し、管理するのが一般的になります。
そのためフォルダ名が複雑だと、どの学生が提出してきたファイルなのかをフォルダ名で判別できず、データを整理するにあたって、手間をかけさせてしまう恐れがあるのです。
「ESシート_〇〇大学△△」
のように、簡潔に書くことを心掛けましょう。
ファイルのパスワードは別メールで送る
ファイルにパスワードを設定して送付する場合、パスワードは別メールで送るようにしましょう。
ファイルのパスワードを同じメールの本文内に記載するのは、セキュリティ上問題があります。
1通目で「パスワードは後ほどお送ります」と伝え、2通目で「先ほどの添付ファイルのパスワードは〇〇になります」と分けて送ることが求められます。
この送付方法は、情報漏洩対策として社会の中で一般的に使用される方法になります。ビジネスマナーと捉え、実践するようにしましょう。
送信完了する前に確認すべき事項
ここまで、メール本文の書き方、添付ファイルにおける注意点等を解説してきました。
最後に、送信を完了する前に確認していただきたいチェックポイントを説明していきます。
送信ボタンを押す前に一度立ち止まり、しっかりと確認した上で、送信を完了するようにしましょう。
本文はテキスト形式で作成すること
メール本文の書式設定に関する確認事項です。
HTMLやテキスト、リッチテキストなどメールの書式設定は様々ありますが、企業からの指定がない場合には、テキスト形式で作成するのが無難です。
HTMLやリッチテキストで作成した場合、相手のPC環境によっては、正しく表示されない可能性があるのです。
せっかく書いた文章が書式の問題で相手に伝わらなくなってしまうのは非常にもったいないです。
送信前にメールの書式を今一度確認するようにしましょう
誤字脱字等の確認を怠らないこと
誤字脱字の確認は必ず行うようにしましょう。
最初のうちは一言一句緊張しながらメールを作ると思いますが、慣れてくると案外サクサク書けるようになります。
そのようなときに起こりやすいのが、誤字脱字やタイピングのミスです。
これらは誰にでも起こり得るものですが、送信前にしっかりと全体を確認することで、未然に防ぐことが出来るものです。
誤字脱字を含んだまま送信してしまうと、「大雑把な性格なのかな」と採用担当者に思われてしまう恐れもあります。送信前に必ず、文章全体をチェックするようにしましょう。
営業時間内に送信すること
メールを送信する時間帯についても注意が必要です。
「いつでも良いのは」と思う方もいると思いますが、急ぎでなければ早朝や深夜の連絡は避けるのがビジネスマナーになります。日中の営業時間内に送信するのが好ましいと言えるでしょう。
もしどうしても営業時間内に送信することが難しい場合には、メール冒頭で「夜分遅くに大変申し訳ございません」等、お詫びの言葉を添えて送るのが無難です。
極力営業時間内に対応できるよう、早め早めに準備を進めるようにしましょう。
まとめ
エントリーシート提出にあたってのメールのマナーについて、ここまで解説してきました。
社会人は日々メールを活用して、社内外の関係者とコミュニケーションを図っています。
ここで解説してきたマナーは、就職後もそのまま仕事の中で生かすことが出来るビジネスマナーなのです。
単なる就職活動の作法とは捉えず、今後のキャリア形成のためにも、しっかりと理解し、自分のものにするようにしましょう。