就職活動で採用面接に進むには、まずはエントリーシートを提出する必要がありますが、企業へエントリーするたびに一からエントリーシートを作るのは非常に手間がかかります。
「テンプレートがあれば」と思う就活生も多くいることでしょう。
もちろんエントリーシートの内容は企業ごとに異なるので、完全に同じものを使いまわすことはできません。
しかし、「自己PR」や「志望動機」はほぼすべての企業のエントリーシートに含まれているといっても過言ではありません。
志望する業界、企業によって内容に適宜修正を加える必要はありますが、これらのテンプレートを作成しておくことで、就職活動を効率よく進めることが可能になるのです。
ここでは、「自己PR」と「志望動機」のテンプレートの作成方法について解説していきます。
しっかり理解し、効率よく就職活動を進められるようにしましょう。
自己PRの作成方法
まず、自己PRの作成方法について解説していきます。
最後に例文も紹介しますので、それも踏まえた上で、自分なりのテンプレートを作成してみましょう。
まず自分の強みを伝える
冒頭で自分の強みを一言で伝えるようにしましょう。
日常会話では、先に結論に至るまでの考えを話し、その上で結論を述べることも多いと思いますが、エントリーシートにおいてはNGです。
先に結論を伝えておくことで、その後の説明が頭に入りやすくなります。
採用担当者は数多くのエントリーシートを確認しています。
そのため、少しでも読みやすい文章構成で提出することがマナーと言えるのです。
強みが生かされた具体的なエピソードを述べる
次に冒頭で述べた強みが生かされた具体的なエピソードを伝えましょう。
抽象的な内容では話に説得力がありません。
本当にその強みを持っていることを証明するためには、具体的なエピソードが欠かせないのです。
ただし、具体的なエピソードを長々と書くのはあまり得策ではありません。
ビジネスマンには物事を簡潔に伝える力が求められます。
そのため、要点を絞り、具体的なエピソードを簡潔に書くことが重要だと言えるでしょう。
強みをどう仕事に生かすかを伝える
最後に、仕事において自身の強みをどのように生かすことが出来るのか、を伝えるようにしましょう。
自身の強みの生かし方について触れることで、採用担当者はあなたが働く姿をより具体的にイメージしやすくなります。
また、仕事への生かし方を考えるには、業界研究、企業研究を一定行うことが必要になります。
そのため、自身の強みの生かし方を書くことで、業界研究、企業研究を十分に行っていることを採用担当者へアピールすることが出来るのです。
何を書けば良いか迷う場合は、その業界、企業で働くOB・OGの方に実際に話を聞いてみるのが良いでしょう。
実際に働く方の話を聞くことで、仕事についての理解が深まり、そこでの強みの生かし方もイメージしやすくなります。
例文
私の強みはPDCAサイクルを実践し、課題の解決に尽力することが出来ることです。私は学生時代、陸上競技部に所属し、400mを専門に活動していたのですが、大学2年生の時に出場した関東インカレで惨敗した経験から、それまでの練習方法の根本的な見直しを行いました。一流選手の走りと自分の走りを何度も繰り返し見比べることで、自分の欠点を分析し、欠点克服に向けた練習方法を様々な文献、他大学の練習メニュー等を研究することで作成し、自身の状況に合わせて適宜練習メニューに修正を加えながら、練習に打ち込みました。
その結果、大学4年生で出場した関東インカレでは第3位になることができました。私はこの強みを生かして、仕事においても、課題の本質を分析し、解決策を立案した上で、課題克服に尽力したいと考えています。
志望動機
次に志望動機の作成方法について説明していきます。伝えるべきポイントは主に以下の3点です。これらをしっかりと押さえ、志望動機を作成してみましょう。
その企業を志望する理由を一言で述べる。
まずはその企業を志望する理由を一言で伝えましょう。
一言と言っても、抽象的であいまいな表現はNGです。
「貴社の企業理念に共感したから」など抽象的なものだと、採用担当者に入社への熱意をしっかりと伝えることが出来ないのです。
上で述べた通り、要点を簡潔かつわかりやすく伝えることが社会人には求められています。具体的な志望動機を一言で表現できるようにしましょう。
なぜその業界を志望しているのか、その中でなぜその企業を志望しているのか、を具体的に述べる。
次に志望動機を裏付ける具体的なエピソードを述べます。
この際、以下の例文のように、その業界を志望する理由を先に説明し、その上でその企業を志望する理由を説明すると、より積極力が増します。
もちろん企業には魅力を感じているが、その企業が属する業界自体にはさほど興味・関心が無いというケースもあり得るでしょう。
そのような場合は、この書き方に固執する必要はなく、企業を志望する理由に絞って書いてもらえれば問題ありません。
しかし一般的には、その業界の仕事内容に興味・関心を持ち、その中でより自分の価値観に合った企業を探す就活生が多いので、その場合はこのように書くことで、採用担当者に伝わりやすい志望動機にすることが出来るのです。
その企業の中でどのように活躍したいと考えているのかを述べる
最後に、その企業の中でどのように活躍したいと考えているかを述べるようにしましょう。
しっかりと業界研究、志望動機を行った上で、実際にどのように仕事に取り組みたいと考えているかを述べることで、仕事への熱意をより強く採用担当者へ伝えることが出来ます。
採用担当者にとって就活生は、仕事における同僚になるかもしれない存在です。
そのため就活生のスキル等はもちろん、働くことに対する姿勢も見極めており、仕事への熱意を伝えることで、採用担当者にポジティブな印象を持ってもらえる可能性が高くなるのです。
例文
私は、若手も主役として活躍できる環境が整っている点に魅力を感じ、貴行を志望しています。インフレによる資産の目減りを日常生活で感じる中で、資産運用に興味・関心を持つようになり、その中で、ライフイベントに合わせて個人資産形成等、資産に関するトータルサポートを実行することができる銀行業界志望するようになりました。
貴行は、若手のうちから主体的に、様々な部署と連携して、お客様へ提案していくことのできる風土が根付いており、そのような若手にも裁量のある環境下で、自身の強みを生かして、お客様の抱える資産に関する課題の解決に主体的に取り組んでいきたいと考えています。
まとめ
ここまでエントリーシートにおける再頻出項目である「自己PR」と「志望動機」の作り方について解説してきました。
企業によって就活生に行う質問項目は異なりますが、採用担当者が知りたいと思っていることは、同じようなことであることが多いのです。
当然エントリーシートは使い回しできるものではありませんが、頻出項目のテンプレートを予め準備しておくことで、エントリーシートに費やす時間を大幅に削減すること可能になり、面接対策等を入念に行う時間を確保することが出来るようになります。
エントリーシートの頻出項目についてはぜひテンプレートを作成しておき、効率よく就職活動を進められるようにしておきましょう。