就職活動において、企業の選考を受けるためにエントリーシートの提出を求められるケースがほとんどでしょう。
エントリーシートはただ自身に関する情報を記載するだけでなく、企業へのアピールとして重要な書類です。
特にエントリーシートの中でも志望動機は周りの就活生と差別化を図りやすく、志望動機の質1つで企業の採用担当者に与える印象が大きく異なります。
この記事では就職活動におけるエントリーシートについて、そもそもなぜエントリーシートが重要なのか、採用担当者の印象に残りやすい志望動機の例を紹介します。
エントリーシートの志望動機でお悩みの就活生は、ぜひ参考にしてみてください。
エントリーシートの志望動機はなぜ重要?
まずは、そもそもエントリーシートはなぜ重要なのかという点についてです。
エントリーシートの重要性を把握していなければ、魅力的なエントリーシートは作成できないため、以下のような点を把握しておきましょう。
人間性が出る
エントリーシートは就活生が自身のスキルや経験を伝えるだけでなく、価値観や考え方についてアピールする書類でもあります。
企業は新卒採用を通して即戦力よりも将来的な戦力になる人材を求めており、人間性を重視しているケースが多いです。
エントリーシートに書かれている内容だけでなく、見る側の立場に立って見やすい文章でまとめているか、丁寧な字で書いているかなども見られています。
たとえ書かれている内容が魅力的だとしても、字が汚ければイメージは悪くなってしまうでしょう。
企業への入社意欲が分かる
エントリーシートは就活生の基本情報や職歴だけでなく、志望動機や自己PR、長所や短所などの記載が求められます。
質の高いエントリーシートを作成するためには、自己分析のうえ伝えたいことを書き出したり文章をまとめたりしなければいけないため、かなりの労力が必要です。しかし、入社意欲が低い企業へエントリーシートを提出する場合、内容が雑になりかねません。
特に数多くの就活生を見てきた企業の採用担当者であれば、ある程度文字や文章を見れば自社への入社意欲を図れます。
少しでも自社にマッチした人材を採用するためには、自社だからこそ応募をしたという就活生に内定を出したいため、エントリーシートによって入社意欲の高さを計っているケースが多いです。
エントリーシートの志望動機を作る4つのステップ
エントリーシートの志望動機を作る際は、ただ文章をまとめればいいというわけではなく、適切なステップがあります。
主なステップは以下の4つです。
1、何に魅力を感じたのか
就活生が企業へ応募をする際には「給与」「社風」「業務内容」「説明会の雰囲気」など、何かしらに魅力を感じて応募します。
志望動機を作成する際は、まず企業のどのような点に対して魅力を感じたのか記載しましょう。
2、魅力に感じた根拠や理由
魅力に感じたことを伝えた後は、魅力に感じた根拠や理由を伝えます。
企業のどのような点に魅力を感じたのかを伝えるだけでなく、明確な根拠や理由を伝えなければ信憑性に欠けてしまいかねません。
根拠や理由を伝える際には自身の価値観や考え方、エピソードを踏まえて伝えることで、より独自性があり、信憑性のある内容になりやすいです。
3、他業界や企業ではなくその企業を選んだ理由
就職活動では就活生がさまざまな業界や企業の中から選考を受ける企業を選びますが、 数多くある企業の中からなぜその企業への応募を選んだのかを伝えます。
特にもともと業界や業種に興味を持っていたという場合は、同じような商品、販売方法にもかかわらず、なぜその企業でなければいけなかったのかを伝えましょう。
4、将来成し遂げたいことや貢献したいこと
志望動機ではただ魅力に感じたポイントを伝えるだけでなく、自身の価値観や考え方、スキルを通して将来的に企業に対してどのようなメリットを与えられるのかを伝えます。
また、自身の中でも将来のビジョンとしてどのような社会人になりたいのかをアピールしましょう。
企業が将来のために採用をする新卒の場合、志望動機でいかに将来のビジョンをイメージさせられるかが、内定を獲得するための大きなカギになります。
魅力的なエントリーシートを作るコツとは
エントリーシートは、企業の採用担当者に魅力に感じてもらわなければ作る意味が無く、選考を通過できません。
魅力的なエントリーシートを作る際には、以下のような点に注意してみてください。
自己分析を徹底する
自身の魅力や強み、価値観を採用担当者に伝えるには、まずは自分自身が把握しなければいけません。そのためには自己分析が必要不可欠であり、改めて自分はどのような人間なのかを認識するだけでなく、今まで見えていなかった自分も発見してみましょう。
業界や企業研究をする
エントリーシートは自分だけでなく、業界や企業に関する情報を把握したうえで強みになりそうな点や貢献できそうな点をアピールしなければいけません。
そのため、分析するのは自分だけでなく、業界や企業に関する研究が必要です。
業界や企業の現状や特徴を理解したうえで、自身の強みを活かせそうな点を見つけ出しましょう。
エピソードを踏まえて自分ならではの理由を明確にする
主に志望動機や自己PRをする際には、ただ結論だけを伝えるのではなく、明確な根拠として過去のエピソードを踏まえるのがおすすめです。
エピソードを踏まえてアピールすることで、独自のアピールができるため、周りの就活生との差別化がしやすくなります。
自身の将来性をアピールする
企業が新卒採用を行う主な目的は、将来的な企業成長や組織拡大のための戦力確保であり、多くの企業が就活生に対して現段階のスキルや経験よりも将来性の高さを求めています。
そのため、現状のスキルや経験をアピールしつつ、将来的にどれだけ企業に対して貢献できる人材なのかをイメージさせましょう。
エントリーシートの志望動機で印象に残る例文3選
エントリーシートの重要性や作成のポイントを把握できたとしても、文章にまとめるのは容易ではありません。
志望動機の文章がイメージできないという方は、以下のような例文を参考にしてみてください。
理念に基づく志望動機
御社の「変化を恐れず成長する」という企業理念に共感して志望いたしました。
私は人が成長するには現状から変化することを恐れずに行動することが必要だと感じております。御社に入社した際には、世の中のニーズや需要の変化に合わせて対応し、常に成長していきたいと考えています。
社風や社員に基づく志望動機
御社の「社歴や年齢に問わない意見交換で切磋琢磨する」という社風に共感して志望いたしました。
私は接客業のアルバイトでは、お客様へ質の高いサービス提供を実現するために、経験や年齢問わず意見交換をしておりました。
御社へ入社してからも常に周りの社員と意見を交換し合い、お互いを高め合っていきたいと考えております。
仕事内容に基づく志望動機
私はお客様が抱えている悩みや課題を解決する営業という職種に魅力を感じ、志望いたしました。
営業職は商品を購入していただいた際、お客様に対して感謝をする仕事だと思われがちですが、私はお客様の課題を解決し、お客様から感謝のお声をいただくのが営業のあるべき姿だと考えております。
御社へ入社をした際は、私がお客様へ感謝をするのはもちろんですが、お客様から1つでも多くの感謝のお声をいただくために精進したいと考えております。
魅力的な志望動機を作って好印象を勝ち取ろう
今回はエントリーシートの志望動機を上手く作るコツを踏まえ、例文について紹介しました。
エントリーシートはほとんどの企業から提出を求められるため、志望動機のクオリティ1つで選考に大きな影響を与えます。 そのため、適切な作成手順や魅力的なエントリーシートを作るコツを把握し、少しでも好印象を与えて選考の通過率を向上させましょう。