就職活動で企業の選考を受ける際には、エントリーシートの提出を求められるケースがほとんどです。

エントリーシートを通過しなければ面接を受けられないため、就職活動においては欠かせない書類といえるでしょう。

エントリーシートで通過率を高めるには、事前に通過率が低くなる要因を把握し、通過率を高めるための工夫をしなければいけません。

この記事では、就職活動におけるエントリーシートの平均的な通過率を踏まえ、通過率が低くなるエントリーシートの特徴や通過率を高めるコツについて紹介します。

エントリーシートの通過率を少しでも上げたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

エントリーシートの平均的な通過率は?

就活生が企業にエントリーシートを提出した際、通過率は提出する就活生や提出する企業によって異なりますが、全体の通過率はおおよそ50%前後です。

いかに自身が第1志望としている企業だとしても、50%の確率で面接すら受けられないということになるため、少しでも気になる企業にはエントリーシートを提出する方がいいでしょう。

また、就活生1人あたりが就職活動でエントリーシートを提出する平均は約20社ほどとされていますが、少しでも早く就職活動を終わらせたい場合は、早いうちからできるだけ多くの企業に応募することをおすすめします。

エントリーシートの通過率が低い要因とは

エントリーシートは提出する就活生や応募する企業によって通過率に大きな影響を与えますが、中でも特に通過率が低くなりやすい要因は以下のようなことが挙げられます。

倍率が高い企業に応募している

倍率の高い企業といえば、多くの就活生が応募するような大手企業を想像する方が多いでしょう。

人気が高い大手企業の場合、高学歴や何かしらの分野で好成績を残したような優秀な就活生が応募しやすいため、倍率が高いだけでなく競争する就活生のレベルが高くなりやすいです。

しかし、中小零細企業が必ずしも倍率が低いとは限りません。

中小零細企業の場合、大手企業に比べて新卒採用の募集人数が少ないケースが多く、応募数自体は大手企業ほど多くないとしても、倍率が高くなる可能性もあります。

企業ごとに適した内容にしていない

企業ごとに理念や風習が異なるため、求める人物像も異なります。

企業はただ人材を獲得するだけでなく、長期就業をしてくれるような自社にマッチしている人材を欲しているため、理念や風習にマッチしなそうな人材は採用しません。

たとえば「挑戦」や「自己成長」を理念と掲げている企業に対し、長く安定して年功序列の働き方を希望するような内容を記載してしまうと、通過率はかなり下がってしまいます。

そのため、事前に企業ごとの特徴を把握したうえで、企業に合った内容をエントリーシートに記載するようにしましょう。

文章が分かりづらい

エントリーシートは書面1つで自信に関する情報を適切に伝え、周りの就活生よりも魅力に感じてもらわなければいけません。いかに内容が良いとしても、文章が分かりにくければ魅力は伝わりにくいです。

また、エントリーシートは特定の文字数を指定されていることもあり、文字数が少ないと印象が悪くなりかねないため、少しでも文字数を多く使用する方がいるでしょう。

しかし、文字数を稼ごうとして余分な言葉が多いと、内容にまとまりが無くなってしまい、分かりにくい文章になってしまいます。

そのため、エントリーシートの内容はコンパクトかつ分かりやすい文章を意識しましょう。

ケアレスミスが多い

エントリーシートにおけるケアレスミスとは、誤字脱字や言葉遣いが不適切などのケースです。

ケアレスミスが目立ってしまうと、作成後に確認をしていないことがバレてしまい、雑な作業をするという印象を持たれかねません。

また、提出期限に遅れてしまうとほとんどの確率で選考に落ちてしまうため、当然のことですが提出期限は守るようにしましょう。

内容で差別化できていない

就職活動では、自身だけでなく他の就活生も企業に対してエントリーシートを提出しているため、通過するためには少しでも周りの就活生よりも魅力に感じてもらう必要があります。

しかし、内容がありきたりで周りの就活生と差別化が図れなければ、通過率は下がってしまうでしょう。

エントリーシートで差別化を図るためには、自身だからこその体験談や価値観を盛り込み、独自性のある内容にまとめることをおすすめします。

エントリーシートの通過率を高めるコツとは

エントリーシートを通過するのは企業の選考を受けるにあたってのスタートラインであり、エントリーシートで通過できなければ面接すら受けられません。

そのため、少しでもエントリーシートの通過率を高めたいところです。

通過率を高めるために、以下のような点に注意してみてください。

企業分析をする

企業ごとに理念や風習が異なるため、企業に対して適切なアピールをするには、まず企業のことを把握しなければいけません。

その際に必要なのが「企業分析」です。

応募しようとしている企業はどのような理念を掲げており、どのような風習なのか、今後はどのようなビジョンを掲げているのかなどを調べて分析しましょう。

分析するには企業の公式サイトの活用がおすすめですが、より詳細な情報を知るためには企業説明会に参加することをおすすめします。

自己分析をする

企業に対して効果的にアピールするためには、企業のことを把握するだけでなく自分自身についても的確に把握しておかなければいけません。

主な例は「自分は仕事をするうえで何を重要視しているのか」「自分の長所や短所は何なのか」「自分はどんなことが好きなのか」などです。

「分析なんてしなくても自分のことは自分が1番分かっている」と考える方もいるでしょう。しかし、改めて自己分析をしてみると、意外にも自分では知らなかった1面が見えてくることも少なくありません。

また、自分1人では分析が上手くできないという場合は、周りの知人や友人に自分の人間性について聞いてみるのも良いでしょう。

提出前に必ず確認する

ケアレスミスを無くすには、提出する前に確認するのが1番です。

記載している時には適切な言葉選びだと思っていても、後から見返すと違和感を感じてしまうということも少なくありません。

エントリーシートは1枚書くだけでもかなりの労力を使ってしまうため、特に1度に複数枚作成する際は要注意です。

改めて全体を確認するとなると手間に感じるかもしれませんが、つまらないミスで通過できず、エントリーシートの作成自体が無駄になってしまうことを考えると、確認した方が賢明でしょう。

通過できなかったときにフィードバックをもらう

エントリーシートが通過できなかった際は、中身に何かしらの問題や欠けている点があります。

通過率が低い内容のエントリーシートを企業に提出しても、選考率は低いままであるため、内容の修正が必要です。しかし、自身では良いと思っているエントリーシートでも通過できないというケースは少なくありません。

そんな時は実際にエントリーシートの中身を見て判断した企業の採用担当者に依頼し、なぜ通過できなかったのかフィードバックをもらいましょう。

たとえもらったフィードバックの内容が自身の納得できなかったとしても、実際に判断するのは企業の採用担当者です。そのため、もらったフィードバックの内容はひとまず修正してみることをおすすめします。

内容を使いまわさない

エントリーシートの内容はある程度フォーマット化しておき、1から考え直さずに済むようにしておくのがおすすめです。しかし、企業ごとにアピールすべきポイントが異なるため、完全に内容を使いまわすのは避けましょう。

事前に企業研究をしておき、自身の長所と照らし合わせて適切な内容をアピールすることをおすすめします。

エントリーシートの通過率を高めて選択肢の多い就職活動をしよう

今回は、就職活動のおけるエントリーシートの通過率を踏まえ、通過率が低いエントリーシートの特徴や通過率を高めるコツについて紹介しました。

エントリーシートはただ提出すれば良いというわけではなく、通過しなければ面接すら受けられません。そのため、事前に通過率が低い要因を把握し、通過率を高めるための工夫が必要です。 また、エントリーシートの通過率を高めて企業の選考を受けられる企業の数を増やすことで、自身の選択肢が増やせるため事前に万全の対策をしておきましょう。