業界・企業研究を行なう上で重要な手段の一つがインターンの参加です。
しかし、インターンには選考試験を伴うものもあり、参加したくてもできない場合もあります。
「インターンの選考試験には、どれくらいの就活生が落ちてしまうのだろうか?」
「インターンの選考試験に落ちないための注意点はどのようなことなのだろうか?」
そんな不安や疑問をお持ちの方々も多いことでしょう。
インターンは参加しなければ得られない経験や情報がたくさんあるため、なんとか選考試験に合格して参加したいものです。
そこで当記事では、インターンの選考試験はどれくらい落ちるのか?受かるためのポイントをご紹介します。
インターンの種類と選考の特徴
オープンカンパニー(1dayインターン)
オープンカンパニーは、実務より会社説明会に近い内容の場合がほとんどで、半日~1日程度で開催されます。
秋から冬にかけて行われるオープンカンパニーより、夏休みに行われる方が参加者数が多く、特に大手企業や人気企業は倍率が高くなります。
ただし、選考といってもエントリーシートのみ提出の場合も多く、企業によっては選考を行わず、希望者全員が参加できるものも数多くあります。
短期インターン
短期インターンは、優秀な就活生の囲い込みが企業の目的としてあるため、参加により早期選考や本選考試験の優遇などの案内が届くこともあります。
そのため、短期インターンは選考試験を伴う場合も多く、エントリーシートの提出やwebテスト、さらに面接やグループディスカッションが行われる場合もあります。
短期インターンも秋から冬に開催されるものより、夏休み開催の方が参加希望人数が増えますが、夏休みの方がスケジュール調整をしやすいため、夏の参加をおすすめします。
長期インターン
長期インターンは約1年間にわたり、実務を経験できるものがほとんどです。
オープンカンパニーや短期インターンに比べ、仕事内容はもちろん、その会社の雰囲気も肌で理解できることが特徴です。
また、実務において働きぶりが優秀だと判断されると、その就活生に対し企業が内々定を出すこともあるため、人気の就活イベントの一つとなっています。
長期インターンの場合、エントリーシートの提出の他、複数の面接が行われることも珍しくないため、参加は狭き門といえます。
インターンの選考はどれくらい落ちる?
株式会社リクルートが運営する就職ジャーナルのアンケート調査によると、
・エントリーシートなどの書類選考…52.9%の企業で実施
・面接選考試験…28.4%の企業で実施
という結果が出ています。
そして、こうした選考試験のうち、
・書類選考の不合格率…約40%
・面接選考の不合格率…約40%
となっています。
つまり、5人に2人は選考試験に落ちてしまっており、簡単には参加できないことが調査結果からわかります。
なぜインターンの選考に落ちてしまうのか?
エントリーシートや面接で個性をアピールできていないから
「インターンの選考試験は本選考試験とは違うから」と軽く考え、ネット上にあるエントリーシートのテンプレートやよくある質問などをそのまま真似する就活生も多くいます。
しかし、これでは「その他大勢」としてしか企業の目には映らず、まったく自分をアピールできていないことになります。
前述の通り、特に長期インターンは倍率も高く、また選考試験の平均落選率も高いため、しっかりと自分の強みをアピールする必要があります。
志望動機に説得力がない
自己分析や業界・企業研究が甘く、志望動機に説得力がないとインターンの選考にも落ちてしまいます。
「自分にはどんな強みがあり、何をインターンで経験し強みを活かすのか」また、「どうしてその会社のインターンでなければならないのか」を明確にする必要があります。
自己分析ができていない
大学3年生の夏休みに開催されるインターンでは、その時期、まだ自己分析をしっかり行っていない就活生が数多くいます。
しかし、自己分析を行っていないと強みや弱み、価値観、性格、特徴がわからず、企業選びやインターン選択にブレが生じてしまいます。
コミュニケーション能力が低い
積極的に話したり、笑顔で応対できたとしても、面接官の質問の意図を性格にくみ取れなかったり、論理的に話すことができないと、会話そのものがスムーズに進行せず、コミュニケーション能力が低いと判断されてしまいます。
マイナスイメージを感じる
インターンの選考試験で採用担当者や面接官がマイナスイメージを感じてしまうと、落ちてしまう可能性が高くなります。
例えば、
・エントリーシートに誤字脱字が目立つ
・エントリーシートに汚れや折れがある
・エントリーシートの決められた文字量に達していない
・声が小さい
・表情が暗い
・姿勢が悪い
・挨拶をきちんとできない
などがマイナスイメージとして挙げられます。
Webテストの成績が悪い
インターンの選考試験にwebテストを用いる企業は数多くあります。
書類選考や面接で他の優秀な就活生と横並びの評価を得ても、Webテストの成績が悪い場合、足切り理由となってしまい落ちる可能性が高まります。
インターンの選考に受かるためのポイントとは?
自己分析や業界・企業研究を徹底する
前述のように、自己分析や業界・企業研究をしっかり行えていないと、自己PRや志望動機の説得力がなくなり、なぜその企業のインターンなのかと問われても、主張にブレが生じやすくなってしまいます。
夏のインターンは特に、まだ就活が本格化していない時期に開催されます。
であるがゆえに、この時期に自己分析や業界・企業研究を徹底して行なっておくと、他の就活生との差別化にもつながりやすくなります。
書類選考対策をする
短期インターン以上は、ほとんどの企業で履歴書やエントリーシートの提出が求められます。
自己PRや志望動機をしっかり記入し、企業に対してアピールすることはもちろん重要ですが、誤字脱字が多い、書類が汚い、空白が目立つなどの書類では選考に落ちても当然です。まずは基本マナーをしっかりおさえましょう。
Webテスト対策を行う
Webテストの成績が悪いと、インターン合格につながらない可能性が高くなってしまいます。
応募企業のWebテストはどのような種類(SPIや玉手箱など)なのかを調べ、問題集を解いたり、動画サイトの解説動画などを見ながら対策を立てましょう。
面接対策を行う
面接での回答において、なかなか結論を言わずダラダラ話してしまうと、面接官にストレスを与えてしまい、マイナス評価になってしまいます。
まず結論を述べ、その理由を話し、具体的なエピソードを交えながら最後にもう一度結論を述べるとわかりやすく伝えることができます。
こうした論理的な話し方を練習するとともに、事前に自分の経験や気づき、成果などエピソードをたくさん洗い出しておくとよいでしょう。
グループディスカッション対策を行う
インターンの選考試験ではよくグループディスカッションが行われます。
自分はどの立ち位置で意見を述べる役回りなのか、きちんとその場の空気を読む必要があります。
また、ディスカッションテーマに応募企業の商品やサービス、また、時事ネタが用いられることも多いため、事前によく調べておきましょう。
まとめ
インターンには主に、「オープンカンパニー」「短期インターン」「長期インターン」の3種類があります。
オープンカンパニーや短期インターンは秋から冬にかけても開催されますが、夏休み中の開催もあり、夏開催の方が人気が高くなっています。
長期インターンは約1年をかけて実務経験を行い、優秀者は内々定が出ることもあるため、競争率が高い傾向にあります。
短期や長期インターンは参加のための選考試験が行われる場合も多く、書類、面接それぞれ約4割の就活生が落ちている調査結果もあります。
しっかり対策を立てて選考試験にのぞむようにしましょう。