就職活動におけるエントリーシートでは、自身の趣味を書く欄が設けられています。

エントリーシートの項目の中で、趣味はそこまで重要視されていないように感じますが、実は企業の採用担当者がよく見ているポイントです。

そのため、企業へのアピールとして趣味の書き方が重要になりますが、中には「趣味で企業にアピールする方法が分からない」「特に趣味なんてないから何を書けばいいのか分からない」という方もいるでしょう。

今回は、就職活動におけるエントリーシートで趣味をアピールする方法を踏まえ、どのように書くべきかの例文について紹介します。

エントリーシートの書き方が分からない方という方は、ぜひ参考にしてみてください。

そもそもエントリーシートに趣味はなぜ書くのか

企業は新卒採用を通して、入社後に活躍してくれそうな人材の獲得を目指しているため、現状のスキルや将来性を重要視します。そのうえで、なぜエントリーシートでわざわざ趣味を聞くのでしょうか。

主な理由は以下の2つが挙げられます。

性格や適性を判断するため

趣味は「読書」「映画鑑賞」「スポーツ」など人によって異なるため、特に人それぞれの考え方や価値観などの性格が現れやすいです。

たとえば、読書が趣味で新しいことを学ぶことや物事を考えることが好きという人がいれば、スポーツが趣味で身体を動かすことやとにかく行動することが好きという方もいるでしょう。

対して企業もそれぞれ社風が異なるため、論理的な思考の人が合っている企業があれば、とにかく行動力がある人が合っている企業もあります。

そのため、趣味を通して性格を知り、適性を判断する為に趣味を聞いているのです。

面接時の話題になる

企業が面接時に趣味について話す理由は、性格や適性を判断するだけでなく、就活生の緊張をほぐすためでもあります。

就活生にとって初めての就職活動であり、自身の人生を大きく左右する1大イベントであるため、緊張して面接に望んでいる就活生がほとんどです。

そんな時、自身の好きなことについて話すことで、多少でも緊張が和らぎ、本来の就活生の良さを判断しやすくなります。

エントリーシートの趣味を書く際に避けるべきジャンルとは

エントリーシートには自身のありのままの趣味を書くべきですが、中には記載を避けた方が良いジャンルもあります。

主に以下のようなジャンルの趣味は避けた方が良いです。

ギャンブル

ギャンブルが趣味というのは決して悪いことではありません。中にはギャンブルで情報収集や分析をストイックに行い、1つの収入源として成果を出している方もいるでしょう。

しかし、その上でどうしてもマイナスな印象を持たれがちであることも事実です。

好き嫌いが分かれやすい内容をエントリーシートに記載してしまうと、それこそ「ギャンブル」になりかねないため、できるだけ避けることをおすすめします。

アニメやゲーム

昨今では、日本のアニメやゲームが海外でも大きな人気を見せており、市場が大きく拡大しているため、以前に比べると共感を得やすいジャンルになっています。

しかし、子供っぽい印象やインドアな印象を持たれやすいため、注意が必要です。

宗教を連想させるようなもの

エントリーシートでは、宗教を連想させる内容も注意が必要です。

宗教を連想させる内容自体に悪影響はありません。しかし、書き方次第では価値観の押し付けに捉えられたり採用担当者が触れにくい内容になったりするため、注意しましょう。

特になし

たとえ自身の趣味が特にないと思っているケースでも、エントリーシートにおいて「特になし」という記載は避けるべきです。

せっかくのアピール機会を逃してしまうだけでなく、志望度が低いと思われてしまいます。

企業にとって、志望度が低い就活生は採用を出しても入社してもらえないと考え、他の志望度が高い就活生を優先してしまうため、不採用になりやすいです。

そのため、すぐに趣味が思い浮かばなくても、自己分析を繰り返して何かしらの記載をしましょう。

エントリーシートで趣味を通してアピールする方法とは

エントリーシートに趣味を記載することで企業にアピールをする際は、以下のような点を意識しましょう。

自身の取り組みや価値観を伝える

エントリーシートの趣味では、自身がどのような思いで、どのように取り組んできたのかをアピールします。

企業側は自社の理念や社風にマッチしている人材を採用したいため、趣味を通して自身の価値観を伝えることで、マッチしている人材であるというアピールが可能です。

仕事に活かせるポイントをアピールする

趣味の欄はただ趣味を書き出すだけでは何のアピールにも繋がりません。そのため、自身の価値観を伝えるのに加え、どのような点が仕事に活かせるのかをアピールします。

趣味の取り組みを通して、学んだことやどのような行動を起こせるのかをアピールしますが、趣味と仕事の内容が直接的に関係なくても問題ありません。

エントリーシートで趣味を書く際の例文

エントリーシートで趣味に関して記載する際は、書き方1つで良くも悪くも印象が変わりかねません。

今回は、趣味の中でも代表的な「読書」や「スポーツ」を記載する際の例文について紹介します。

「読書」が趣味の場合の例文

私は読書が趣味です。

中でも好きなジャンルはビジネス関連の本であり、毎月5冊以上読んでいます。

読書を通してさまざまな経営者や専門家の知識や考え方を学び、また、新たな情報を収集する楽しさを知りました。ひたむきに新たなことを学ぶ姿勢は、御社へ入社した後も活かせる点だと感じております。

「スポーツ」が趣味の場合の例文

私はスポーツが趣味です。

小学4年生から大学4年生まで野球を約13年間続けました。

野球を通して自身の成長のために努力をする大切さだけでなく、仲間と切磋琢磨してチームで勝利を掴むことの楽しさを学びました。この経験を活かし、御社へ入社してからも自己成長に対してひたむきに努力しつつ、社内でのチームワークを強めることで、顧客へ質の高いサービス提供、売上向上に貢献します。

趣味が見つからない人が趣味を見つける方法とは

中には「自分の趣味が無くてエントリーシートに書くことが無い」という方もいるでしょう。しかし、エントリーシートで趣味の記載を空白にしてしまうのは、大きなマイナス点となってしまうため、何が何でも自身の趣味について記載したいところです。

そんな時は以下2つの点をもとに探してみることをおすすめします。

  • 熱中できること
  • 暇さえあればやっていること

上記のように自身が普段何気なくやっていることや、他のことよりも優先してやっていることをいくつか紙に書き出してみましょう。

その中で、自身が特に好きなことや長い時間かけていることに焦点をあてれば、エントリーシートに書きやすくなります。

エントリーシートの趣味は書き方次第で大きなアピールに繋がる

今回は、就職活動におけるエントリーシートで、趣味の項目を通してどのように企業へアピールすべきか、代表的な例文について紹介しました。

エントリーシートの趣味は、貴重な企業へのアピールポイントであり、書き方1つでプラスにもマイナスにもなります。そのため、事前に「自身の趣味は何か」「趣味を通して企業に貢献できるポイントは何なのか」という分析が必要です。

皆さんも自身の趣味を見つけ、趣味を通して学んだことやアピールに繋がるポイントを把握し、少しでも就職活動を有意義なものにしましょう。