就活での書類選考の際、多くの企業で提出を求められるのがエントリーシートです。

このエントリーシートの出来によって、次の選考ステップに進めるかが決まるため、しっかりと意欲を伝えたいところです。しかし、

「志望度の高さややる気を伝えたいから、エントリーシートは改行せずに、びっしり埋めた方がいいのではないか?」

「エントリーシートで改行するにしても、どんなことに注意すべきなのだろうか?」

そんな疑問をお持ちの方も多いことでしょう。

たしかにエントリーシートでの改行は、どうすべきか迷うところです。

そこで当記事では、エントリーシートで改行すべきポイントや注意点を詳しく解説します。

エントリーシートは基本的に改行することをおすすめ

エントリーシートは基本的には改行をうまく使うことをおすすめします。

詳しくは後述しますが、採用担当者が読みやすく、主旨や言いたいことがわかりやすくなるためです。

ただし、エントリーシートは各企業によって求める人材ニーズが異なることから、書式や形式、質問内容もそれぞれの企業によって違います。

そのため、インターンシップや企業説明会等で紙として手渡される場合もあれば、web上でフォーマットに直接入力するタイプもあり、それぞれにおいて特徴も異なります。

紙のエントリーシートの場合

紙のエントリーシートの場合は特に、意欲を伝えようと文字を各行に詰め込み過ぎると、文字が小さくなってしまい、採用担当者も読みづらさからストレスを感じてしまいます。

これでは選考にも悪影響を及ぼしてしまう可能性もあるため、紙のエントリーシートは読みやすさに十分配慮し、主張がわかりやすくなるよう改行したり、具体例を述べる場合は箇条書きにするなど工夫しましょう。

web上で直接入力するエントリーシートの場合

自社ホームページ内の採用ページや独立した採用サイト、または就活サイト上などで、定められたエントリーシートに直接入力するタイプがあります。

こうしたエントリーシートの場合、読みやすさを考慮し適当な箇所で改行したとしても、いざ送信すると改行が全部削除され、文章が続いてしまうこともあります。

プレビュー画面が確認できれば、その都度、読みやすく修正すれば問題ありませんが、中には送信前確認ができないものもあります。

そのため、web上で直接入力するタイプのエントリーシートの場合は、改行しなかったとしても読みやすくなるよう注意が必要です。

詳しく解説!エントリーシートで改行をおすすめする理由とは?

採用担当者が読みやすいから

就活生はエントリーシートを通じ、「とにかく自分の思いを相手に伝えるために、言いたいことをすべて書きたい」と考えがちです。

しかし、エントリーシートは読みやすく伝えなければ次の選考ステップに進めなくなってしまいます。

つまり、採用担当者目線で考えることが重要です。

採用担当者は採用活動のピーク時、1日にたくさんのエントリーシートに目を通さねばならず、読みにくいエントリーシートではそれだけでマイナス印象を与えてしまいます。

何を一番伝えたいのか優先順位を付けて内容を考えながら、どこで区切ると読みやすくなるかも十分考えてエントリーシートを作成しましょう。

主張しやすい箇所がわかりやすいから

文章をダラダラと1文で書いてしまうより、改行しつつ「つまり」「そのため」などの接続詞をうまく使用すると、主張しやすい箇所がわかりやすくなり、採用担当者に強みを伝えやすくなります。

文章のまとまりを把握しやすい

エントリーシートばかりでなく、メールやLINEでも同様ですが、改行がない文章は大変読みにくく、文節が把握できない分、理解もしづらくなってしまいます。

一方、改行がうまく使われている文章は、まとまりや区分がわかりやすくなるため、内容も理解しやすく主旨も伝えやすくなります。

書き損じを防止できる

エントリーシートを作成する際、応募企業によって主張や内容を変える場合もあります。

そして、本番のエントリーシートに記入する前に、違う用紙やWordなどのデータに下書きをすることもあるでしょう。

このようなとき、改行をしていない文章は読みづらいため、書き損じや書き漏れに気づかない恐れがあります。

逆に改行を行っていると、書き損じや書き漏れを防止することができます。

エントリーシートを改行する際のポイントや注意点

3行ごとに改行するのが目安

改行する目的は、読みやすさであり、区切りをつけることによるわかりやすさです。

しかし単純に、「文章はとにかく改行すべき」とやりすぎてしまうと、かえって主張がわかりづらくなったり、無意味な余白が目立ってしまいます。

そのため、改行は3行を目安として考えるとよいでしょう。

8割以上は書く

改行を行うことによって読みやすさや意味のわかりやすさは実現できますが、文字数も少なくなり、過度にスッキリしてしまうこともあります。

これでは応募企業に「志望度が低いのでは?」と思われてしまい、マイナス印象につながってしまいます。

エントリーシートは適度な文章の固まりで改行すべきですが、あまりに余白を生まないように、記入欄の8割以上は書くようにしましょう。

その際、まず自分の思いを改行もしながら伝えた場合、全体の文字量がどのくらいになるか、必ず下書きするようにしましょう。

マス目のエントリーシートには注意

手書きのエントリーシートには、企業や職種によってマス目のある場合があります。

これは、企業が文字量も参考に評価している場合があるため、マス目のあるエントリーシートは、改行をしない方がよいでしょう。

枠外にはみ出さない

適度に改行を行うと、文章が枠外にはみ出してしまうことがあります。

これでは規定違反と見なされてしまったり、見た目も汚くなってしまいます。

このようなことが起きないためにも、事前に下書きをし、改行するとどのような文章量になるかを把握しておきましょう。

改行できないエントリーシートの場合はどうする?

前述のように、web上で直接入力するタイプやマス目タイプのエントリーシートは、基本的には改行することができません。

このようなエントリーシートの場合、どのように対策すればよいのでしょうか?

太字やアンダーラインを使う

強調したいところや採用担当者にまず伝えたい個所には、太字やアンダーラインを使いましょう。

ただし、これも多用しすぎてしまうと、かえって読みにくくなってしまうため注意しましょう。

また、【】や『』なども強調箇所には有効です。

1文を簡潔にする

1文が数行に及ぶような文章は読みにくく、採用担当者にも主張をうまく伝えることができなくなってしまいます。

長い文章は読み直してみて、「~のため」「~したり」と文章が続いているところに読点は付けられないかを考えてみましょう。

箇条書きにする

具体例を挙げる場合や、同じ質問に対して答えがいくつもあるようなところは、文章を続けて書くのではなく、箇条書きにすると読みやすくなります。

まとめ

エントリーシートは、読みやすさやブロックごとでまとめることによる内容のわかりやすさから、適度に改行することをおすすめします。

改行を行う際は、3行に1度を目安としましょう。

また、その際、改行によってスッキリ見せることは可能になりますが、無意味な余白はかえってマイナス引用につながってしまうため、各記入欄の8割以上は埋めるようにしましょう。

また、web上で直接入力するタイプやマス目のあるエントリーシートは改行ができませんが、強調したいところに太字やアンダーライン、【】や『』などを使って工夫するとよいでしょう。

さらに、できるだけ1文を簡潔にし、質問の答えによっては箇条書きにすると、読みやすくなります。