就活で企業に応募する際、選考においてまず必要なのがエントリーシートの提出です。しかし、
「履歴書は手書きが一般的だけど、エントリーシートも手書きで書かなくてはいけないのだろうか?」
「エントリーシートは作成の仕方で、企業の評価は変わるのだろうか?」
そんな不安や疑問をお持ちの方も多いことでしょう。
たしかにエントリーシートは、手書きかパソコンでの作成か迷うところです。
そこで当記事では、エントリーシートを手書きで作成した場合のメリット、デメリット、その注意点などを解説します。
エントリーシートの作成は、手書きとパソコンどちらが主流?
以前はエントリーシート作成は手書きが一般的でした。
エントリーシートは「企業オリジナルの履歴書」といった意味合いで捉えられており、熱意や意欲を伝えるために「履歴書は手書き」が一般的だったため、エントリーシートも同様に扱われていました。
しかし、インターネットの普及や新型コロナウイルスの感染拡大により、ネット上でエントリーシートを作成し提出する企業も増え始めました。
そのため、現在では企業からの指定がない場合はどちらで作成しても問題はありません。
エントリーシート作成の重要ポイントは見やすさとわかりやすさです。
どちらで作成したとしても、誤字脱字や変換ミスなどがあっては採用担当者も読みづらくなってしまいます。
提出前は必ず校正するようにしましょう。
エントリーシートを手書きにした場合
メリット
熱意が伝わりやすい
エントリーシートを手書きで書いた場合、丁寧に書く、文字の大きさを揃えるなどにより、作成にどれほどの時間がかかったか、ひいてはどれほどの熱意や志望意欲があるのかを採用担当者に伝えることもできます。
人間性を伝えやすい
手書きでは、筆圧の濃淡やかすれ、文字の力強さや形、大きさなどから、その就活生の人間性が垣間見える場合もあります。
他の就活生がパソコンで作成すればするほど手書きはそれだけで目立つため、書類選考時に採用担当者の記憶に留まり、有利に働く可能性もあります。
デメリット
1文字でも間違えて書けない
エントリーシートを手書きで書いた場合、履歴書と同じく1文字でも間違えてしまうと書き直しになります。
二重線や修正テープを使っての訂正はNGとなり、何度も書き直しになった場合はそれだけ時間もかかってしまいます。
読みにくい場合もある
前述のように、エントリーシート作成の重要ポイントは見やすさとわかりやすさです。
手書きの場合、文字をきれいに書くのが苦手な人は、読みにくくなってしまうかもしれません。
大手企業の書類選考の場合、膨大な数のエントリーシートが送られてくるため、読みにくいものはそれだけで不利になってしまう可能性もあります。
エントリーシートをパソコンで作成した場合
メリット
短時間で作成できる
エントリーシートをパソコンで作成した場合、変換ミスがあっても簡単に修正することもでき、短時間で完成できます。
また、一度作成したエントリーシートをデータ保存しておけば、他の企業用に作成する場合でも、一部修正して使うこともできるため、労力も削減できます。
誰もが読みやすい
同じフォントサイズでまっすぐに書けるため、誰もが読みやすいエントリーシートになります。
また、強調したいことやよりアピールしたい箇所のフォントサイズを大きくしたり、太字にしたりすることも簡単にできます。
デメリット
業界によって、パソコンでの作成を好まないところもある
・メーカー
・商社
・金融業
などはエントリーシートの手書きを推奨している企業が現在でも数多くあります。
その他、手書きを好む企業の傾向として
・社員の年齢層が高い企業
・人と人の関係性を重視する企業
志望する業界のエントリーシートはどちらが適しているのか、応募前によく確認しておきましょう。
エントリーシートを手書きにする場合のおすすめ手法
まず内容の整理としてパソコンを使う
エントリーシートは見やすさとわかりやすさが重要です。
そのため、手書きで作成する場合であっても、まずはパソコンで内容を整理し、わかりやすい文章を心がけましょう。
自分の強みをできるだけ一つに絞り、その根拠やエピソードを具体的に盛り込みます。
成果は数字を使うと説得力が増すため効果的です。
なお、手書きはあまり小さな文字だと読みにくく、文字がつぶれてしまうこともあるため、パソコンであらかじめ作成する場合も、手書きにした場合を考え、記入欄にしっかりおさまる文字量と大きさになっているかもチェックしましょう。
下書きした後で清書する
手書きの場合、1文字でも間違えると最初から書き直しになってしまうため、何回も間違えればそれだけ完成までに時間がかかってしまいます。
そこで、エントリーシートの用紙に後で消せる薄さの鉛筆で下書きし、その後清書することをおすすめします。
ただし、ボールペンで清書した後、すぐに下書きを消してしまうと、インクが乾いていない場合、文字がこすれて汚れてしまうため注意が必要です。
エントリーシートを手書きにする場合の注意点
消せるボールペンは使わない
エントリーシートも履歴書同様、採用における公的書類になります。
「文字を間違っても消せるから」と消せるボールペンを使用して作成してしまうと、後で誰かが改ざんした場合、公的書類にならなくなってしまいます。
また、消せるボールペンは熱に弱いため、パソコンの下や真夏の車内に置いておくと、消えてしまう場合もあるため使用しないようにしましょう。
文字を丁寧に書く
手書きの場合の基本は、できるだけきれいに丁寧に書くことです。
その際、文字の「とめ、はね、はらい」を意識するだけでも、美しさが変わるためおすすめです。
また、普段の手書きよりも筆圧を強くし、ゆっくり書くことが大切です。
改行を入れる
エントリーシートの記入欄は限られた文字量しか入らないため、できるだけたくさんアピールしようと、記入欄をぎっしりと書いてしまいがちです。
しかし、改行のない文章は読みにくく、採用担当者にストレスを与えてしまいます。
エントリーシートの文章は、適度に改行を入れましょう。
文字サイズを均一にする
文字サイズはできるだけ揃えた方が読みやすくきれいにまとまります。
記入欄の空白を埋めるために、最後の方の文字が大きくなったり小さくなったりするのは「手抜き」とマイナス印象につながってしまうこともあるため注意しましょう。
誤字脱字をなくす
誤字脱字があったまま企業にエントリーシートを送るのはマナー違反と見なされてしまいます。
提出する前に必ず読み返し、誤字脱字がある場合は最初から書き直すようにしましょう。
まとめ
エントリーシート作成は以前は手書きが一般的でした。
しかし、インターネットの普及や新型コロナウイルスの感染拡大により、ネット上でエントリーシートを作成し提出する企業も増え始めたため、現在では企業からの指定がない場合はどちらで作成しても問題はありません。
エントリーシートを手書きにした場合のメリットは、熱意や人間性を伝えやすいことで、デメリットは1文字でも間違えた場合、書き直しが必要になることと、人によっては読みにくくなってしまうことが挙げられます。
一方、パソコンで作成した場合のメリットは短時間で作成でき、誰もが読みやすいことで、デメリットは業界や企業によって、パソコンでの作成を好まないところもあるということです。
そのため、志望業界のエントリーシート作成に指定があるかどうか、ない場合はどちらが好ましいか事前に確認してから応募しましょう。