就職活動では企業の選考を受けるためにエントリーシートの提出が求められることが多く、学歴欄の記入は欠かせません。

エントリーシートの学歴欄を記入する際には書き方のマナーがあり、企業にエントリーシートを提出する際には必ずと言っていいほどマナーは判断材料になります。

そのため、エントリーシートを通過するためには適切な書き方の把握が必要不可欠です。

この記事ではエントリーシートの学歴欄で企業の採用担当者はどのようなポイントを判断すうのかを踏まえ、書き方のマナーや記入例について紹介します。

少しでもエントリーシートの通過率を上げたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

エントリーシートの学歴欄で判断されることとは

エントリーシートを企業に提出する際はただ提出するだけでなく、企業の採用担当者がどのようなポイントを見ているのかを把握しておくのが重要です。

まずは、エントリーシートの学歴欄で企業の採用担当者は、どのようなポイントを見ているのかについて紹介します。

どの学校に通っているのか(通っていたのか)

学歴欄で必ずといっていいほど見られるのが、どんな学校に通っているのか(通っていたのか)という点です。

就職活動において高学歴であればあるほど選考で有利になりやすく、どの学校に通っているかはエントリーシートの通過率にも影響します。

高学歴への評価が高い理由はさまざまありますが、主な理由は「努力できる人間性」への評価によるものです。

学力の高い学校へ入学するためには、それだけ勉強をして自身の学力を高めなければいけません。そのように目標に向かって努力できるという人間性は、仕事をする上でも役立つと判断され評価が高くなりやすいです

書式は正しく書かれているか

エントリーシートで記入を求められる項目は企業によって異なりますが、特定の項目を記載する際には書式が決められており、就職活動におけるマナーとされています。

誤った書式で書かれている場合、企業の採用担当者からすれば「正しいやり方で仕事ができない」「分からないことを調べようとしない」といった印象を持ってしまうでしょう。

特に社会人として就業するとなった際は、誤ったやり方のまま業務を行っていると、社内や社外の人に迷惑をかけかねません。

そのため、正しい書式で記載することは重要といえるのです。

字は雑に書かれていないか

エントリーシートの通過率を高めるには、周りの就活生と差別化が図れるような魅力的な内容にできるかがカギになります。しかし、判断材料は内容の質だけでなく、字のきれいさや丁寧さも非常に重要です。

雑な字で書いてしまうと、雑な作業をする人間だと思われてしまいます。

特に多くの企業は新卒採用で採用するか不採用にするかは、スキルや経験よりも人間性を重視しているケースが多いです。その点、人間性の面で不信感を与えてしまうと通過率が低くなってしまいます。

エントリーシートで学歴を書く際のマナーとは

エントリーシートの学歴欄には正しい書き方があり、マナーともいえるポイントがあります。

主なマナーは以下の通りです。

中央に【学歴】と記載する

エントリーシートで学歴についての記載をする際は、1番上の欄に【学歴】と記載をしてから書き出します。

学歴の欄に学校名や「入学」「卒業」と記載をすれば分かるかもしれませんが、マナーとして【学歴】と記載するのが一般的です。

中学校の卒業から記載し始める

就活生の学歴は小学校から高校または大学までですが、エントリーシートの記載は中学校の卒業から記載しましょう。

しかし、企業によっては小学校や高校からの記載を指定されることがあります。

もし高校からの記載を指定された際は、卒業からではなく入学から記載しましょう。また、大学や大学院の時も同様です。

省略しない

学歴を記載するのは学校名や学部などの省略はNGです。

中には学校名や学部を正式名称で記載すると長くなってしまうこともあり、入学と卒業のどちらも同名を記載しなければいけないため、面倒に感じてしまう方もいるでしょう。

しかし、いかに楽だからといって省略したまま企業に提出してしまうと、選考の通過率にも影響しかねないため、正式名称での記載がおすすめです。

西暦や和暦は統一する

エントリーシートの学歴欄には入学や卒業した年月の記載が必要です。

企業によっては年月を記載する際に「西暦」か「和暦」の指定をされることがありますが、特に指定が無ければ「西暦」でも「和暦」でも問題ありません。

しかし、場所ごとで西暦と和暦の記載方法にバラつきがあると、採用担当者は見づらくなってしまいます。そのため、企業側から指定が無い場合でも西暦と和暦の統一は心がけましょう。

入学や卒業の列はできるだけ揃える

学校ごとに名前の長さが異なるため、学校名の真横に「入学」や「卒業」を記載すると縦の列にバラつきが生じてしまいます。

例として以下の2つのパターンを見てください。

<例文1>

20〇〇年〇月〇〇県立〇〇中学校 卒業
20〇〇年〇月〇〇県立〇〇高等学校 入学
20〇〇年〇月〇〇県立〇〇高等学校 卒業
20〇〇年〇月〇〇大学〇〇学部〇〇学科 入学
20〇〇年〇月〇〇大学〇〇学部〇〇学科 卒業見込み

<例文2>

20〇〇年〇月〇〇県立〇〇中学校      卒業
20〇〇年〇月〇〇県立〇〇高等学校     入学
20〇〇年〇月〇〇県立〇〇高等学校     卒業
20〇〇年〇月〇〇大学〇〇学部〇〇学科   入学
20〇〇年〇月〇〇大学〇〇学部〇〇学科 卒業見込み

上記のように、例文1よりも例文2の方が企業の採用担当者は見やすいでしょう。

列を揃えて見やすくすることで通過率が上がりやすくなるとは限りませんが、中にはエントリーシートを見る側の気持ちを考えているかどうかを重要視している担当者もいます。

社会人として就業する際も、細かな気配りや工夫ができるかが重要であるため、エントリーシートを提出する際のマナーとして心がけましょう。

アルバイトは記載しない

エントリーシートには学歴だけでなく、職歴の記載も求められることがあります。

職歴は正社員の経歴がある場合に記載するものであるため、アルバイトの記載は必要ありません。

そのため、基本的に新卒で就職活動をする際には職歴の記載は不要です。

最後に1行空けて右端に「以上」と記載する

学歴の記載は過去に在学していた学校名を記載するだけでなく、最後の行に「以上」と記載することがマナーです。

「以上」を記載をする際は、以下の例のように最終学歴から1行空けて右端に記載します。

<例>

20〇〇年〇月〇〇県立〇〇中学校      卒業
20〇〇年〇月〇〇県立〇〇高等学校     入学
20〇〇年〇月〇〇県立〇〇高等学校     卒業
20〇〇年〇月〇〇大学〇〇学部〇〇学科   入学
20〇〇年〇月〇〇大学〇〇学部〇〇学科 卒業見込み
  
 以上  

【パターン別】エントリーシートの正しい記入例

エントリーシートの記入方法は就活生の学歴パターンによって異なります。

以下の書き方を参考にし、各自のパターンに適した記入をしてみてください。

大学に在学中の場合

大学に在学しており、問題なく卒業できそうな場合は以下のような記入をしてください。

20〇〇年〇月〇〇県立〇〇中学校      卒業
20〇〇年〇月〇〇県立〇〇高等学校     入学
20〇〇年〇月〇〇県立〇〇高等学校     卒業
20〇〇年〇月〇〇大学〇〇学部〇〇学科   入学
20〇〇年〇月〇〇大学〇〇学部〇〇学科 卒業見込み
  
 以上  

留学をした場合

大学に在学中している中で留学する方もいるでしょう。

もし留学した場合は以下のような記入をしてください。

20〇〇年〇月〇〇県立〇〇中学校      卒業
20〇〇年〇月〇〇県立〇〇高等学校     入学
20〇〇年〇月〇〇県立〇〇高等学校     卒業
20〇〇年〇月〇〇大学〇〇学部〇〇学科   入学
20〇〇年〇月~20〇〇年〇月アメリカ 〇〇大学へ留学
20〇〇年〇月〇〇大学〇〇学部〇〇学科 卒業見込み
  
 以上  

中退した場合

訳あって大学を中退する方もいるでしょう。

中退をした場合は以下のような記入をしてください。

20〇〇年〇月〇〇県立〇〇中学校      卒業
20〇〇年〇月〇〇県立〇〇高等学校     入学
20〇〇年〇月〇〇県立〇〇高等学校     卒業
20〇〇年〇月〇〇大学〇〇学部〇〇学科   入学
20〇〇年〇月〇〇大学〇〇学部〇〇学科  中途退学
 進路志望変更のため退学
  
 以上  

学校名が変わった場合

大学に在学中や卒業後に学校名が変わる可能性があります。

もし学校名が変わった際は以下のような記入をしてください。

20〇〇年〇月〇〇県立〇〇中学校      卒業
20〇〇年〇月〇〇県立〇〇高等学校     入学
20〇〇年〇月〇〇県立〇〇高等学校     卒業
20〇〇年〇月〇〇大学〇〇学部〇〇学科(現:〇〇大学)   入学
20〇〇年〇月〇〇大学〇〇学部〇〇学科(現:〇〇大学) 卒業見込み
  
 以上  

正しい記入方法で少しでも通過率を高めよう

今回はエントリーシートの学歴欄に関する正しい方法について紹介しました。

エントリーシートは書き方1つで企業の採用担当者に与える印象が大きく変わり、選考の通過率にも影響します。

少しでもエントリーシートの通過率を高めるためにも、適切な記入方法を把握し、万全の状態にしておきましょう。