就活の際、多くの就活生がその対策に時間を割くのが面接です。しかし、

「新卒の面接でよく聞かれる質問はどのようなことなのだろうか?」

「新卒の面接で、頻出質問の答え方のコツはあるのだろうか?」

そんな不安や疑問をお持ちの方々も多いことでしょう。

面接は、書類選考や筆記試験といった他の選考試験の中でも、合否を左右するウエイトが高いだけにしっかりと対策を立てたいものです。

そこで当記事では、新卒面接でよく聞かれること5選と題し、その回答例や答え方のコツを解説します。

新卒面接でよく聞かれること5選!

「自己PRをお願いします」

自己PRとは、つまり自分の強みをアピールすることです。

そして、自分の強みはしっかりと自己分析を行わなければ把握できないため、「経験の棚卸し」をしましょう。

経験の棚卸しは大学時代だけでなく、幼少期や小学生、中学生、高校生時代も振り返り、どのような背景からどんな体験をし、それに対して何に気づき、どんな成果や失敗があったかを列挙しながら強みや弱みを探す手法です。

自分の強みは他人ができないすごいことである必要はありませんが、自分らしい視点で語ることがポイントになります。

回答例

私は、周りの人のために問題をクリアにしようとする協調性があるところが強みです。

学生時代は野球部に所属していて、キャプテンを勤めていました。

50名ほどの部員がいましたが、全体的にも各学年においても、チーム連絡が共有されづらいといった課題がありました。

これらはすべて各学年のリーダーが1人で請け負っていたので負担になっていました。

月毎に部内の庶務に関する係を振り分け、連絡がスムーズになるようマニュアルの作成もおこないました。

この結果、チーム内で「全体の動きがわかりやすくなった」「学年で何が課題なのか共有しやすくなった」という声を聞くことができました。

御社に入社後も協調性を大切にし、問題や悩みを抱えている人に役立てるような行動を心がけていきます。

「当社を志望した理由を教えてください」

志望動機は自己分析の他、業界や企業研究をいかに行うかがそのポイントになります。

応募企業の特徴や強みはどんなところにあるのかをきちんと把握し、その特徴や強みに対して自分はどんなことに貢献できるのかアピールすることが重要です。

さらに、他社ではなくてどうしてその会社なのかといった深掘りまでしっかりできていると、面接官に熱意や志望度の高さもアピールすることができます。

志望動機はまず結論を述べ、自分の経験やエピソードを盛り込みながら、その理由を語ります。

そしてその企業でなければならない理由を話し、どのように貢献するかを話すことが答え方のコツとなります。

回答例

私は御社で顧客の業務効率化を提案し、その顧客企業のこれまでなかった価値づくりに貢献したいと思っています。

私は大学でサッカー部に所属していましたが、入部当初は練習試合も大会も負けるのが当たり前といった非常に弱いチームでした。

部員たちはけっして練習をさぼったり、不真面目にプレーしていたわけではありませんが、私はデータ分析によって練習の効率化を図ろうと提案しました。

部員のシュート成功率やアシスト、パス回しなど様々な角度からデータを分析し、チームに限らず個人においても強みや弱みが明確になり、課題を一つずつクリアする練習方法を構築していきました。

結果、練習の効率化がうまくいき、チームの実力も上がっていきました。

次第に練習試合に勝てるようになり、大会でも優勝するまでに成長できました。

私はこうした経験を通じて、データをもとにした課題解決の重要性を知ることができました。

御社でも、データ分析をもとに顧客の業務効率化を提案していきます。

「学生時代はどんなことに頑張りましたか?」

他人に比べて真似できないような成果を述べる必要はなく、なぜそれに注力したのか?どんな工夫をしたのか?などを語るようにしましょう。

単純な思い出話や自慢話で終わるのではなく、そのモチベーションはどこから生まれ、何を成果として掴むことができたのかなどを語ることが重要です。

回答例

大学時代、両親に余計な負担をかけたくなかったので、仕送りはほとんどもらわず、アルバイトで生計を立てていました。

他のアルバイトの方々は半年から1年ほどで辞めてしまう人が大半でしたが、私は4年間、同じ飲食店のアルバイトとして勤めあげることができました。

お店はランチもディナーも提供しており、ランチはお客様の回転率を求められていましたが、ディナーは徹底した顧客満足が求められていました。

私は日中は大学で勉強し、夜間はアルバイトをしていましたが、どんな働きかけを行うとお客様は喜んでくれるかを日頃からよく考えるようになり、学業でも心理学に注力するようになりました。

4年生になってからはアルバイトリーダーになり、他のアルバイトの指導も行っていましたが、私がリーダーになってからはアルバイトの離職率が下がったことが一つの成果です。

御社でも社内外の人に喜んでもらいながら、いかにスムーズに仕事に取り組めるか考えて努力し、活躍出来る人材に成長したいと考えています。

「あなたの長所と短所はどんなところですか?」

面接官は新卒の就活生が社会人となるにあたり、自己分析がしっかりとできていて、強みや弱みを自分で把握できているかを知りたがっています。

長所を通じて、それを仕事でどのように活かすかを語りましょう。

短所はそのままストレートに言ってしまうと、マイナス印象につながってしまうこともあります。

例えば「優柔不断です」と答えてしまうと、マイナス印象が強く残ってしまいますが、「慎重なところがあります」と答えると、長所にも取れそうな印象を与えます。

また、短所の場合はそれをどのように克服したのか、あるいは現在どのように直そうとしているのか語るとよいでしょう。

回答例

私の長所は、前向きに物事を捉えるところだと思います。

大学時代はバスケットボール部に所属していたのですが、試合で負けたりミスがあったとしても、「この悔しさは必ず次の試合で活きてくる」と気持ちを切り替えることができました。

これは、試合に負けても必ず次につながる課題や発見があったので、このままの状態で終わるわけがないと思っていたからです。

一方で、短所は楽天的なところです。

考えるよりまずは行動してしまうことが多く、上手くいかなかったときの修正に多少の時間がかかってしまいます。

このような反省を活かすために、何かをスタートするときは計画をもって行動するようになりました。

以前よりはやりたいことがスムーズに進捗するようになり、ミスも減るようになりました。

「入社後はどのような仕事がしたいですか?」

就活は企業から内定をもらったらゴールと捉えてしまっている就活生も多いようです。

しかし、内定は一つの区切りにすぎないのであって、入社後が社会人としてのスタートとなります。

入社後のビジョンがないと、仕事の打ち込み方も変わってきてしまうため、面接官は目標や姿勢をチェックするためにこの質問をします。

入社後、どのように働いているのか、しっかりイメージできることが大切です。

回答例

貴社は他のメーカーにはない、痒いところに手が届くといったような製品も数多く製造しており、国内唯一の製品もたくさんあります。

定番で人気なものからニッチなものまで市場に流通させるお手伝いをすることで、多くの人に貴社電化製品を手にする喜びを伝えていきたいと考えています。

大学時代は飲食業で接客のアルバイトをし、コミュニケーション能力を身につけました。

販売促進事業に携わり、外国にも御社のファンを増やしたいと考えております。

まとめ

今回は新卒面接でよく聞かれる基本的な質問を5つご紹介しました。

どの質問も、自己分析や業界・企業研究をしっかりと行っていないと、魅力あるアピールにはつながりません。

「基本的な質問はその場で答えよう」と考えるのではなく、どこの企業でもよく質問されるものこそ、自分らしさを出さなければその他大勢として扱われてしまいます。

自分の強みや価値観はどのようなもので、それをどう仕事において活かすのか、本番の面接の前によく考えましょう。