就職活動では、学生が複数企業の選考を受けていることが多く、内々定をもらったとしても他の企業と比較をするためにキープするケースがほとんどです。

しかし、企業によって内々定の回答に期間を設けていたり、伝え方によってキープ自体できないことがあります。

今回は、学生が就職活動で企業から獲得した内々定の回答を遅らせてキープするケースに焦点をあて、回答を遅らせる際の伝え方やキープできる期間について紹介します。

就職活動で複数企業の選考を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

就職活動で内々定をキープしてもいいの?

企業からすれば、せっかく出した内々定の返事を遅らされることは気持ち良いことではないため、内々定をキープするのは失礼だと感じる方もいるでしょう。しかし、ほとんどの就活生は複数企業の選考を同時に受けており、企業から内々定を受けても即決する学生はほとんどいません。

また、企業側も就活生が同時に複数企業の選考を受けていることを把握しているため、無理に即決で決めさせることは少ないです。

内々定のキープはどれくらい待ってくれる?

結論から言うと、内々定をキープできる期間は企業によってさまざまです

「内々定を出してから1週間以内に回答してほしい」という企業があれば「納得のいくまで悩んでほしい」という企業もあります。

事前に回答日を確認せずに放置してしまうと、いきなり回答を迫られかねません。

そのため、内々定の回答を待って欲しい時は、回答に時間がかかる旨を伝えたうえで、いつまでに回答をすればいいのか確認しておきましょう。

内々定をキープする際のメリットとは

内々定をキープすると、企業に対して良い印象は与えません。しかし、その上でもキープすることでさまざまなメリットがあります。

主なメリットは以下の通りです。

他社との比較ができる

内々定をキープする際の1番ともいえるメリットは、他社との比較ができる点です。

昨今では数多くの企業が新卒採用を行っているため、1つの企業だけで入社を決めてしまうと、他にも自身に合った企業が選べなくなってしまいます。

しかし、企業によって選考を受けてから採否の回答をするレスポンスが異なるため、比較する企業同士の採否の回答があまりにも期間が空いてしまうのは注意が必要です。

落ち着いて考えなおせる

誰でも企業から内々定をもらえた時は嬉しさでいっぱいになり、気持ちが高ぶっていることで冷静な判断がしにくいです。

気持ちが高ぶった勢いで入社の意思を即答してしまうと、後から冷静に考えなおした際に後悔しかねません

その点、内々定の回答に時間をあけることで、気持ちが落ち着いている時に冷静な判断ができ、勢いだけで入社を決めてしまう事態を回避できます。

内々定をキープする際のデメリットとは

内々定の回答をキープすることで得られるメリットがあるのに対して、デメリットも生じてしまいます。

主なデメリットの例は以下の通りです。

入社意欲が低いと見られる

自身が第1志望である企業から内々定をもらえた際は、多くの方が即答で入社の意識を企業の採用担当に伝えるでしょう。

企業からしても、自社に対して入社の意欲が高いと感じた場合、内々定を出した時点で入社してくれるものだと思ってしまいます。その点、内々定の回答に時間をかけてしまうと、入社の意欲が低いと判断されてしまうことがあるため、注意しましょう。

企業から取り消されることもある

企業は優秀な人材や将来性の高い人材を欲していますが、内定を出したらちゃんと入社してくれる人材に内定を出したいというのも事実です。

また、ほとんどの企業が新卒採用における募集枠を設けており、特定の人数の採用が決まった際は、募集を締め切ります。

内々定の回答が遅くいつまでも入社の意思を見せない学生よりも、すぐにでも入社の意思を示してくれる学生の採用に変更するケースも少なくありません。

そのため、内々定の回答をキープしすぎると、企業側から内々定の取り消されかねないため、注意しましょう。

内々定をキープする際の伝え方における注意点とは

就職活動において、学生が企業の内々定をキープするのはしょうがないといえるでしょう。しかし、その上で企業に対して回答を遅らせることを伝える際にはいくつか注意すべき点があります。

企業に内々定の回答を遅らせる際は、以下のような点に注意してください。

必ず電話で連絡する

「同じ内容を伝えるのであればメールでも電話でも変わらない」と考える方もいるでしょう。

たしかに、メールでも電話でも伝える内容は同じであるため、結果としては変わりません。しかし、連絡を受ける企業からすれば、大切な内容をメールだけで済まされてしまうのは、あまり気持ちのいいことではないでしょう。

また、社会人として働くうえでは、相手を思いやる気持ちや基本的なビジネスマナーは必要不可欠であり、メールだけで終わらせてしまうと誠実性に欠けていると思われかねません。

そのため、内々定の回答が遅れてしまう内容を伝える際は、必ず電話で謝罪も含めて伝えるようにしましょう

安易な考えで回答しない

内々定を1度断ってしまうと、再度選考を受けたり採用してもらったりすることは困難です。

中には「何となくこの企業は自分に合っていないかもしれない」と感じる企業もあるでしょう。しかし、せっかく説明会や面接など長い時間をかけて得た内々定を、直感だけの安易な判断で回答するのは危険です。

後々に公開をしないように、多少時間がかかったとしても、しっかりと冷静な判断をしたうえで回答するようにしましょう。

キープを断られる企業もある

新卒採用をしているすべての企業が内々定の回答をキープできるとは限りません。

企業によっては「他社と比較しなければいけない程の魅力しか感じていないのであれば内々定を取り消す」という企業もあり、内々定のキープができないケースもあります。

そのため、企業から内々定の通知をもらった際に、必ずいつまでに回答をすれば良いのかを確認しておきましょう

いつまでに回答するのかを伝える

たとえ内々定の回答に時間がかかっても良いという企業だとしても、期限や約束が無い状態でいつまでも待たされるのは気持ち良いものではないでしょう。

また、万が一内々定の回答をいつまでも待たされた挙句、内々定の辞退をされた場合、すぐに新たな人材採用に移らなければいけません。そのため、企業としても、おおよでも回答の目途が欲しいところです。

企業に内々定の回答が遅れる際は、謝罪も踏まえ、必ずいつまでに回答が可能なのかを伝えましょう。

複数企業の選考を受けて納得のいく就職活動にしよう

今回は、就職活動における内々定の回答をキープするケースに焦点をあて、内々定をキープする際のメリット・デメリットや伝え方の注意点について紹介しました。

就職活動は、学生にとって自身の人生を大きく左右する1大イベントであるため、複数企業の選考を受けるべきです。そのため、中には企業からもらった内々定の回答を遅らせなければいけないこともあるでしょう。
しかし、内々定を出してくれた企業も説明会や面接などの選考にかなりの時間を費やしてくれているため、相手に対する敬意を持たなければいけません。そのため、他の企業と比較をすることや内々定の回答が遅れてしまうことは、決まり次第すぐに連絡をし、少しでも企業に迷惑をかけない形で進めましょう。

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