就活では、ほとんどの就活生が複数社にエントリーします。しかし、
「就活では平均何社くらい落ちているのだろうか?」
「何社くらいエントリーすると、内定が近づくのだろうか?」
そんな不安や疑問をお持ちの方々も多いことでしょう。
たしかにエントリー企業数はできるだけ絞って少なくしたいものですが、やはり就活生の平均を把握しないことには、どれくらいの数の企業にエントリーしてよいのかもわかりません。
そこで、就活では平均何社くらい落ちてしまうのか?内定に近づくためのポイントを解説します。
就活では平均何社落ちるのか?
リクルートが運営する就職未来研究所の就職白書によると、22卒の場合、エントリー数の平均は約29社、平均内定社数は約2社であることから、約27社はエントリーしても落ちていることがわかります。
文系と理系では傾向が異なる
先に述べたデータはあくまで就活生全体の平均となりますが、文系と理系ではその傾向も異なります。
理系の場合、平均エントリー社数は約15社で、平均内定社数は約2社(※全国求人情報協会調べ)となり、平均13社は落ちていることになります。
理系の場合、文系よりエントリー社数が少ない傾向にありますが、これは研究室での活動に多くの時間が割かれているためで、男性より女性の方がエントリー社数が多いことも特徴になっています。
選考の各ステップごとの通過率と不合格原因
エントリーシート、書類選考
就活での選考試験において、まず多くの企業で最初に求められるのがエントリーシートや履歴書の提出です。
最初のステップでは、それらの提出物をもとに書類選考が行われます。
この書類選考では、企業によっても異なりますが、平均通過率は約50%となります。
つまり、2人に1人が落ちてしまうことになります。
ただし、大手や人気企業では応募者数そのものが増え倍率が高まるため、通過率はもっと低くなってしまいます。
エントリーシート、書類選考を通過するポイント
記載事項の不備をなくすためによく確認する
エントリーシートはパソコンで作成するのが一般的ですが、基本文はフォントサイズや書体を統一し、強調したい個所は太字にする、書体を変える、アンダーラインを引くなど工夫しましょう。
また、履歴書なども含め、手書きの場合は誤字脱字をなくし、間違えてしまった場合は修正テープを使ったり、二重線で直すのではなく、手間でも最初から書き直しましょう。
また、記載漏れや空白を作ることがないよう、提出前によく確認しましょう。
自己分析や業界・企業研究をしっかり行う
自己分析や業界・企業研究は書類選考ばかりに必要な準備ではなく、面接対策にも必要ですが、書類選考の場合は文章だけで自分をアピールしなくてはならないため、より事前準備が大切になります。
PREP法で内容を読みやすくわかりやすく書く
PREP法とは、
Point:要点(結論、主張)
Reason:理由(結論理由、主張の理由)
Example:具体例(エピソード、具体例、データ)
Point:要点(結論、主張)
の頭文字を取ったもので、この順番で相手に伝えるとわかりやすい説明ができるといった手法になります。
ダラダラと長文で伝えるのではなく、簡潔かつ論理的に、具体例を交えて伝えることがポイントになります。
Webテスト、適性検査
Webテストや適性検査は書類選考後に行われるのが一般的ですが、その平均通過率は約40%~50%とされています。
ただし、企業によってはWebテスト、適性検査の結果だけで合否を判断するのではなく、履歴書やエントリーシートの内容とあわせて判断しているところもあります。
Webテスト、適性検査を通過するポイント
各テストに合った勉強を行う
Webテストには主なものとして、
・SPI
・玉手箱
・GAB/CAB
などがあり、企業によってその種類が異なります。
過去のWebテストの傾向などをネットやOB・OGなどに聞き、それぞれに合った勉強をするようにしましょう。
適性検査はウソをつかない
適性検査では「良い人物に思われたい」気持ちから、普段思っていないことを書いてしまう就活生もいるようです。
例えば「私は今までで一度もウソをついたことがない」にYesとしてしまうような場合です。
ほとんどの人はそんなことはなく、大なり小なりのウソはあるでしょう。
このように適性検査でウソをついてしまっても、結果がかえって不自然になってしまい、かえって疑われるようなことになるため、正直に書くことが大切になります。
一次面接
一次面接の平均通過率は約30~50%とされています。
一次面接での質問は、エントリーシートや履歴書で記載されていることの確認が中心で、その回答の中で面接官が気になることが深掘りされてさらなる質問となります。
応募者数の多い大手や人気企業では、この面接がグループ面接になる場合もあります。
一次面接を通過するポイント
基本をまずは徹底する
一次面接に不合格となってしまう就活生は、
・面接官の基本的な質問に答えられない
・服装、髪型、身だしなみに問題がある
・マナーに沿った言葉遣いができない
・声が小さく、表情が暗い
などが原因です。
どれも社会人としての基本ですが、この基本ができていないため不合格になることがほとんどです。
まずは基本ルールやマナーを徹底しましょう。
二次面接
二次面接の平均通過率は約40~50%とされています。
面接官は自社のことをきちんと把握しているか、就活生がどのような強みや価値観をもっているかを中心にチェックし、自社が求める人物像にどれだけ近く、志望度が高いかを確認しています。
そのため、二次面接は人事や現場の従業員が面接官になる場合がほとんどです。
二次面接を通過するポイント
志望理由を聞かれた場合、単にその業界で仕事をしたいからではなく、なぜ他社ではなく自社なのかといった深掘りにもきちんと答えられるように準備しておきましょう。
そのためにはやはり、自己分析での強みや価値観の確認が必要です。
さらに業界や企業研究で応募企業が他社とどこが違い、自分の強みを応募企業にどう活かすことができるのか、どう貢献するのかを的確に答える必要があります。
最終面接
最終面接での平均通過率は約50%とされています。
「最終面接は入社への意思確認であり、あまり落ちることはないのではないか?」と考える就活生も数多くいるようですが、実際にはここまでたどり着いた約半分の人が落ちています。
面接官には社長をはじめ、役員であることが一般的で、入社への意思確認の他、入社後、本当に活躍してくれそうか、といった視点で合否を判断しています。
最終面接を通過するポイント
他社に比べてどんな点で応募企業が魅力で志望するのかを明確にしておきましょう。
また、「内定」をゴールにしてしまう就活生の場合、入社後のイメージがなかなかわかず、具体的にどのように応募企業に貢献できるか回答できない人もいます。
前述の通り、最終面接は入社の意思確認、志望度の高さ、入社後の期待が評価基準となるため、入社後何をどうしたいのか、しっかり答えられるように準備しておきましょう。
まとめ
就活では、平均エントリー社数が約29社、そして平均内定社数は約2社であることから、約27社は落ちていることになります。
選考段階には主に、「エントリーシート、書類選考」から始まり、「Webテスト、適性検査」⇒「一次面接」⇒「二次面接」⇒「最終面接」と続いていきますが、各段階で約30%~50%が落ちています。
書類選考では論理的でわかりやすい内容が求められ、誤字や不備がないように提出前によく確認しましょう。
Webテストでは、応募企業に合ったテスト対策を行い、適性検査はウソなく正直に答えましょう。
一次面接では基本質問に的確に答え、身だしなみや言葉遣いを社会のマナーに沿ったもので対応しましょう。
二次面接では応募企業の魅力の理解、自分の強みや価値観をしっかり答えられることがポイントになります。
そして最終面接では、入社の意思確認や志望度の高さ、入社後の期待が評価基準となるため、入社後具体的にどうしたいのか、しっかり答えられるように準備しておきましょう。