新卒採用試験の書類選考の際、多くの企業から提出を求められるのがエントリーシートです。
企業はエントリーシートを通じて、その就活生がどのような価値観や性格の人物で、何を強みとして持っているのか、また、なぜ自社を志望しているのかなどをチェックします。
そのため、エントリーシートは就活において、採用試験の第一関門となるため、とても重要です。
「エントリーシートが重要なのはわかるけど、誤字脱字があると不採用になってしまうのだろうか?」
「エントリーシート作成時に誤字脱字がないようにするには、どのような対処が必要なのだろうか?」
そんな疑問や不安をお持ちの方も多いことでしょう。
そこで当記事では、エントリーシートの誤字で不採用になってしまうのか?誤字による不採用を回避する対処方法などを徹底解説します。
エントリーシートの誤字脱字は不採用になる!?
エントリーシートは書類選考や面接の際に使われるため、とても重要な書類になります。
そのような書類に誤字脱字があった場合、その時点で不採用になってしまうのでしょうか?
結論からいえば、ほぼないといえます。
人間誰しも間違いがあることは、採用担当者もわかっているからです。
ただし、誤字脱字があまりにも多すぎてしまうと、採用担当者も読みにくくストレスを感じてしまいます。
さらに、「注意散漫で、入社してからもミスを多発してしまうのではないか?」と疑問を持たれてしまうかもしれません。
その他、誤字脱字は採用担当者に以下のような印象を与えてしまうため、注意が必要です。
他の就活生と比較されると不利になることもある
エントリーシートの内容が、その応募企業が求める人材ニーズに合致しており、魅力ある人物だと判断されれば、多少の誤字脱字は問題ありません。
しかし、同程度の人物がもう一人いた場合、エントリーシートに誤字脱字があると不利になるのは当然だといえます。
志望度や意欲が低いと思われる
採用担当者も、就活生が自社だけではなく、複数の他社を応募していることは十分把握しています。
そのため、就活生が何枚ものエントリーシートを作成しなければならないことも理解しています。
しかし、そのエントリーシートに誤字脱字があると、「当社への入社志望度は低いのではないだろうか?」「当社への入社を真剣に望んでいるのなら、このような間違いはしないのではないか?」と疑問に思われてしまうこともあります。
準備不足なのでは?と思われる
エントリーシートの提出期限は、企業からある程度余裕を設けて伝えられることが一般的です。
あまりに期限が短い設定では、応募できる就活生を限定させてしまったり、就活生に余計な負担を与えてしまうことにもなるため、企業も考慮してくれています。
そうであるにもかかわらず、エントリーシートに誤字脱字があると、「慌てて提出してきたのではないか?」「準備不足なのではないか?」と思われてしまいます。
さらに「本当に志望しているのだろうか?」と思う採用担当者もいるため、きちんと準備してエントリーシート作成にあたりたいものです。
エントリーシートの誤字脱字を回避する対処方法
自分以外の人にもチェックしてもらう
エントリーシートは、提出前にまず、自分で誤字脱字をチェックするのはもちろんのことですが、漢字の間違いや言葉遣いの誤りに、自分自身の思い込みで気づかないこともあります。
また、パソコンで入力するタイプのエントリーシートは、ディスプレイ上のチェックではその間違いに気づかないこともあります。
以上を考慮し、エントリーシートのチェックは自分以外にも、例えば家族や友人などにも手伝ってもらうことで精度が増すといえます。
時間をかけて作成する
「エントリーシートは、なるべく時間をかけずにすばやく提出したい」このように考える人は少なくありません。
たしかに面接対策などに時間を割いた方が、本番でも落ち着いて受け答えができるため、それも一理あるでしょう。
しかし、エントリーシートを短時間ですぐに作成してしまうと、誤字脱字に注意が回らず、気づかなくなってしまいます。
採用の合否を左右するのはたしかに面接の比重が高いかもしれませんが、面接への採用ステップを決めるのは履歴書であり、エントリーシートです。
作成をしていくと、文字数が多い少ない、強調したいところをひと目でわかるようにしたいなど、改善点も挙がってくるものです。
まずは下書きをし、清書でも必ず誤字脱字をチェックするなど、ある程度時間をかけて作成する必要があります。
不確かな文字や数字は調べる
エントリーシートを作成する際に、わからない漢字や複数の漢字から適切な漢字を選ぶ場合は、辞書やweb上の辞書を使ってきちんと調べるようにしましょう。
同様に、言い回しや英語のスペックで不確かなものや正解の自信がないものなども、面倒くさがらず、時間がかかってでも調べるようにしましょう。
また、学歴である各種学校の入学年や卒業年、資格取得日なども誤字脱字が発生しやすい箇所になります。
なんとなくで考えるのではなく、web上にある和暦西暦表などを参考にし、正しい年月日を書くようにしましょう。
パソコンで作成した場合はプリント出力してチェックする
ダウンロードタイプやweb上で直接入力するタイプのエントリーシートは、パソコン画面上だけでチェックすると、誤字脱字に気づきづらいこともあります。
このような場合は、一度プリント出力して紙にしてみることをおすすめします。
パソコン画面よりは見やすくなるため、誤字脱字を発見できることもあるからです。
エントリーシートに誤字脱字を見つけたら
修正液や修正テープは使わない
エントリーシートに誤字脱字を見つけたとしても、修正液や修正テープは使わないのが一般的なマナーです。
たしかに修正液や修正テープは誤字脱字を直すのが簡単ですが、簡単に修正できるがゆえに、事実を捏造することも可能であるため、正しい情報についての信用を失ってしまいます。
役所に提出する公的な文書と同様に、エントリーシートも採用試験に使用する重要な文書であるため、修正液や修正テープの使用は絶対に避けましょう。
訂正印や二重線も使用しない
誤字脱字箇所に二重線をし、訂正印を押したとしても間違いではありません。
ただし、見た目が悪く、採用担当者からも「誤字脱字に気づいているのに、修正するのが面倒だったのだろうか?」と入社意欲やその姿勢を疑われてしまいます。
手書きの場合、文字を一文字間違えても書き直さなくてはならず、時間がかかってしまいますが、採用担当者にマイナス印象を与えないためにもきちんと書き直すようにしましょう。
提出後に誤字脱字を見つけた場合
エントリーシート提出後に、誤字脱字を見つけてしまった場合は、どのように対処すればよいのでしょうか?
もしできるのであれば採用担当者に連絡し、再提出した方がよいでしょう。
「添え状があれば、電話連絡はいらないのでは?」と勝手に判断し、連絡もないまま再提出するのは、マナーを問われてしまうため注意しましょう。
まとめ
エントリーシートの誤字脱字があったとしても、それだけで不採用になってしまうことはほぼないといえます。
ただし、誤字脱字があまりにも多いと、「注意散漫」「提出前に確認してないのだろうか?」「入社してもミスを連発するのではないだろうか?」と思われ、採用担当者にマイナス印象を与えてしまうかもしれません。
また、エントリーシートの内容が同じレベルの就活生がいた場合は、誤字脱字のない人を優先する可能性が高くなり、不利になります。
エントリーシートは提出前に必ず誤字脱字がないかを自分でチェックすることはもちろん重要ですが、家族や友人などにも見てもらうようにしましょう。