インターンシップへのエントリーをする際、志望動機の作成で躓く就活生は多くいます。「志望動機と言われても、何を書けば良いのかわからない」と頭を抱える人もいることでしょう。ここでは、なぜ企業が志望動機の作成を求めてくるのかを説明した上で、それを踏まえ、志望動機の書き方のコツを解説していきます。

志望動機にとっつきにくいイメージを抱いている人も多いと思いますが、コツさえ押さえておけば、意外とスラスラかけるようになるものです。最後に志望動機の例文も紹介しますので、併せて確認し、志望動機の書き方をマスターしていきましょう。

なぜ志望動機を問われるのか

志望動機の作成は、就活を始めるまではあまり馴染みのあるものではなく、苦しむ就活生が多く存在します。「志望動機についての質問が無ければいいな」と思う人も多くいると思います。しかし残念ながら、多くの企業がエントリーシートの設問に志望動機に関する項目を設けています。なぜそれだけ多くの企業が志望動機を就活生に問うてくるのでしょうか。当然ながら企業は意図をもって志望動機に関する項目を設けています。まずは企業が志望動機を質問してくる意図をしっかりと把握しておくようにしましょう。

優れたスキルを持つ学生を見極めるため

当然ながら企業は、慈善事業でインターンを行っているわけではありません。インターン選考を通じて優れたスキルを持つ学生を見極め、自社の魅力をインターンの中で十分に伝えることで、これらの人材を早期に囲い込みたいという思惑があります。上述のとおり、志望動機の作成は決して簡単なものではありませんが、それゆえ説得力のある志望動機の作成ができるかどうかで、その人物のスキルをある程度見極めることが可能になるのです。

完成度の高い志望動機を作り上げるには、業界、企業の情報を的確に収集するスキルや論理的思考力、伝わりやすい文章を作成する力などが必要になります。このようなスキルを、志望動機の完成度から見極めているのです。

自社の風土とマッチしている人材に多く参加してもらうため

上述のとおり、インターンを通じて優れたスキルを持つ学生を囲い込みたいという思惑が企業にはあります。しかし優秀な人材であればだれでも良いというわけではなく、その中でも、自社の風土や求める人物像とマッチしている人物を企業は囲い込みたいと考えています。いくら優秀な人材であっても、自社の風土や求める人物像とかけ離れた人物の場合、仮に入社したとしても途中で退職してしまう可能性が高くなってしまいます。企業は莫大な資金を費やして採用活動を行っています。将来にわたり企業に貢献してくれる人材を確保したいと考えているのです。

志望動機をみれば、自社の企業風土とマッチしているか、求める人物像と関連性のある人物なのかをある程度見極めることが可能です。そのため企業は志望動機を就活生に質問してくるのです。


志望動機の書き方のコツ

ここまで企業が志望動機を質問してくる理由について説明してきた。ここからはそれを踏まえ、実際に志望動機を書く際のポイントを解説していきます。志望動機はポイントをしっかりと押さえて書くことで、自分なりの型を身につけることができるようになります。ここで紹介するポイントを踏まえ、実際に志望動機を書いてみましょう。


プログラム内容をよく理解する

まずはプログラムの内容をよく理解することが重要です。一口にインターンと言っても、そのプログラム内容は千差万別です。グループワークで仕事の疑似体験を行うものもあれば、実際の職場で社員の方と共に働くものもあります。まずはプログラム内容をしっかりと押さえておかないと、的外れな志望動機になってしまう恐れがあるのです。

応募に際して公開されている情報だけではイメージが付きづらい場合には、その会社のインターンに参加したことのある先輩の話を聞いてみるのが良いでしょう。またはOB訪問を行い、その中でインターンについて質問してみるのも効果的です。理解があやふやな状態のまま、志望動機を書き始めることは避けるようにしましょう。


インターンの目的を明確にする

インターンに参加する目的を明確にしておくことも重要です。インターンは社会人として働くということを体験できる貴重な機会であり、学ぶことの多い体験となります。何となく参加するのではなく、しっかりと目的意識をもって参加することで、より有意義な時間を過ごすことが可能になります。

企業側から見れば、せっかく開催する以上、就活生には有意義な時間を過ごしてもらいたいと考えており、そのため目的意識を明確に持った学生に対して好印象を持つ傾向があると言えるでしょう。自身の現状を踏まえた上で、どのような目的意識を持ってインターンに参加するべきなのか、立ち止まって考えてみるのが大事なのです。


求める人物像を把握する

企業が求める人物像を事前に確認しておくようにしましょう。上述のとおり、企業はインターンを通じて、優秀かつ自社とマッチしている人材の囲い込みを行うことを、インターンを開催する目的の一つとしています。求める人物像を事前にしっかりと把握し、それを踏まえて志望動機を書くことで、自身がその企業の求める人材であることをアピールすることが可能になるのです。緻密な作業を正確かつスピーディーに行うことのできる人材を探している企業に対して、自身の企画・立案力をアピールしても、求める人物像とはズレており、企業に上手く刺さりづらいでしょう。志望動機は書くのが難しく、ついつい書くことで精いっぱいになり、読み手の目線を考慮することが抜け落ちてしまいがちです。しかしこのようにアピールするポイントがズレてしまうと、自身をしっかりとアピールすることが出来なくなってしまうのです。事前に求める人物像を確認し、それを踏まえた上で志望動機を書き上げるようにしましょう。

例文

最後に、志望動機の例文を紹介していきます。こちらも併せて確認し、志望動機作成の一助にしてもらえればと思います。

私は資産運用、資産形成等で悩む人に、ライフステージに合った的確な助言を行うことで、その人の人生を豊かなものにする手助けを行いたいと考えており、そのロールプレイングが体験できる貴社のインターンを志望しています。私はゼミで金融について学ぶ中で、資産運用や住宅ローン、結婚資金や子供の教育資金など、様々なライフステージの中で生じる資産に関する悩みを解消することに興味・関心を持つようになり、そのような資産関係の悩みをトータルサポートすることが出来る金融業界に興味を持っています。貴社のインターンを通じて、資産関係のトータルサポートを行うことのやりがいや難しさ等を学び、就職活動、その後の社会人生活に役立てていきたいと考えております。

まとめ

ここまでインターン選考における志望動機の書き方について解説してきました。志望動機はほぼすべての企業で問われるものであり、それゆえしっかりと準備をした上で臨まないと、インターンへの参加自体が出来なくなってしまう恐れがあります。インターンは学生生活では経験できない貴重な体験をすることができる機会であり、時間に余裕があればぜひ参加すべきものです。志望動機はインターン選考に限らず、本番の就活選考においても必須の項目となっています。苦手意識をもったままにしておくのではなく、これを機会に真剣に向き合い、作成におけるポイントをしっかりと理解し、苦手意識を払しょくしておくようにしましょう。