就活も進み、6月1日以降になると、内々定通知を出す企業も増え始めます。しかし、
「内々定は承諾したいのだけれど、メールにはお礼だけ書けばよいのだろうか?」
「内々定承諾のメールで、採用担当者に失礼なく送るにはどんなことに気をつければ良いのだろうか?」
そんな不安や疑問をお持ちの方も多いことでしょう。
マナーに反したメールを送ってしまうと、入社後から早々に気まずいことにもなってしまうため注意したいものです。
そこで当記事では、内々定承諾メールの書き方や好印象を与える文面の例をご紹介します。
内々定承諾にもメールは必要なのか?
まず、内々定と内定を整理してみましょう。
内々定とは、企業が就活生に対し、採用の意思があることを伝えるものですが、お互いが労働契約を結んだ状態ではないため、あくまで口約束にすぎません。
そのため、法的な拘束力のないので、企業・就活生ともに取り消し、辞退しても特に問題はありません。
一方、内定の場合は企業が就活生に対し、「採用通知」と「入社承諾書」をまず送ることからスタートします。
就活生はこの入社承諾書に署名・押印した後、企業に提出しますが、企業がこの書類を受け取った時点で労働契約が締結されたことになるため、法的な拘束力が発生します。
では、法的な拘束力のない内々定に対し、承諾のメールははたして必要なのでしょうか?
結論から先にいえば、答えは「必要」です。
では、その理由を見ていくことにしましょう。
マナーとしてお礼はすべきだから
まず、内々定を出してくれたことに対し、お礼の気持ちを伝えるのは大人として当たり前のマナーでしょう。
企業は採用活動に対し、多くの時間やコストをかけ、大勢の就活生の中から自分のことを選んでくれたと思えば、自然とお礼の気持ちがわいてくるでしょう。
その企業に入社するとなれば、入社後、気持ちよく仕事をするためにもお礼メールは必要になります。
また、辞退するにしても、この企業と入社する企業が取引関係にある場合もあり、最後まで失礼のないよう、やはりお礼メールは出すのがマナーとなります。
内々定通知を確認したことを伝えるため
内々定通知は主に、電話やメール、書面で企業から伝えられますが、特に企業からメールで内々定の連絡を受けた場合は、そのメールを確認したことを伝えるために、お礼メールを返信する必要があります。
就活生から返信メールがない場合、承諾・辞退の意思を電話で確認してくれる企業が一般的ですが、期日までの返信がないことを辞退として捉える企業も中にはあるため、返信メールは必ず送るようにしましょう。
入社に対しての意気込みも伝えられるため
内々定を承諾し、その企業に入社することを決心した場合、お礼メールに入社にあたっての意気込みも添えて採用担当者に伝えることができます。
好印象につながるため、積極的に気持ちも伝えるようにしましょう。
内々定のお礼を伝える手段
メール
企業による内々定通知がメールで送られてきた場合は、そのメールに対して返信のお礼メールを送るようにしましょう。
メールは採用担当者の都合の良いタイミングで確認できますが、早朝や深夜に送ってしまうと、生活習慣に疑問を持たれてしまうこともあるため、営業時間内に送るようにしましょう。
電話
企業による内々定通知が電話で送られてきた場合は、基本的には自分も電話でお礼を伝えた方がよいでしょう。
電話はメールや書面などに比べ、気持ちが伝わりやすいといった特徴があります。
特に内々定企業に入社を考えている場合は、電話の方が丁寧だといえます。
ただし、電話の場合は始業開始後30分、お昼の休憩時間、終業30分前などは避けるようにし、この時間以外の営業時間にかけるようにしましょう。
手紙
内定承諾の際などは手紙を企業に送ることもありますが、内々定のお礼として手紙を送ることはあまり一般的ではありません。
しかし、丁寧で礼儀正しい印象を与えることはできます。
手紙の場合、メール以上に書き方のマナーに気を配る必要があります。
また、地域によってはポスト投函後、数日後にその手紙が届くこともあるため、内々定承諾の締切期日があまりない場合は、電話かメールを選んだ方が安全でしょう。
内々定承諾のお礼メールの書き方とポイント
前述のように、内々定承諾のお礼は電話や手紙も手段として挙げられますが、メールが一般的です。
ここではお礼メールの書き方とポイントについて見ていくことにしましょう。
内々定通知が来たら、できるだけすぐにメールする
前述のように、企業からの内々定通知がメールで届いた場合、お礼メールは通知確認の意味もあるため、できるだけすぐに送るようにしましょう。
外出先で電話で内々定を伝えられた場合も、帰宅後すぐにメールを送るのがマナーとなります。
ただし、帰宅時間が内々定企業の営業時間外である場合は、深夜に返信することは避け、翌日の始業時間に送るようにしましょう。
お礼の気持ちはしっかり伝え、内容を簡潔にする
内々定承諾のメールは、お礼の気持ちをしっかりと採用担当者に伝えることが重要になります。
しかし、このお礼の気持ちをダラダラと長文で書き、最後まで読み上げるのに時間がかかってしまうようなメールでは、かえってマイナス印象を与えてしまいます。
採用担当者も様々な業務で忙しくしているため、お礼の気持ちはしっかりと伝えた上で、内容は簡潔にまとめることが大切です。
入社まで、そして入社後の意気込みなども伝えられるとより良い
内々定承諾のメールは、お礼の気持ちを伝えることが重要ですが、それに加え、入社までにどのように過ごし、入社後どのような活躍をしたいのか、意気込みなども簡潔に伝えられると、より良い印象を与えることができます。
ただし、お礼よりも意気込みの方が全体的に目立つ文面だと、相手に厚かましい印象を与えてしまうこともあるため注意しましょう。
内々定承諾のお礼メール~例文~
【件名】「Re:内々定のご連絡 / 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 △△(氏名)」
【本文】
株式会社□□
総務部人事課 採用ご担当××様
お世話になっております。
〇〇大学〇〇学部〇〇学科の△△と申します。
このたびは、内々定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。謹んで内々定をお受け致しますことを、ご返信申し上げます。
来年4月の入社後は、1日も早く貢献できるよう精一杯努力したいと思います。
今後とも、何卒よろしくお願い申し上げます。
※※※※※※※※※※※※※※※
△△△△(氏名)
〇〇大学〇〇学部〇〇学科
メール:〇〇〇〇@〇〇〇〇.ne.jp
電話:000-0000-0000(携帯電話)
※※※※※※※※※※※※※※※
内々定を保留する場合のお礼メール~例文~
【件名】「Re:内々定のご連絡 / 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 △△(氏名)」
【本文】
株式会社□□
総務部人事課 採用ご担当××様
お世話になっております。
〇〇大学〇〇学部〇〇学科の△△と申します。
このたびは、内々定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
内々定のお返事についてですが、しばらくお時間を頂きたくご連絡致しました。
現在、他社の選考も控えているため、後悔しないようすべての結果を受けてから決断したいと考えております。
誠に恐縮ですが、◯月◯日まで返事をお待ちいただくことは可能でしょうか。
内々定のご連絡をいただいたところ、何卒ご了承いただきたくお願い申し上げます。
お忙しいところ恐縮ですが、ご検討のほどよろしくお願いいたします。
※※※※※※※※※※※※※※※
△△△△(氏名)
〇〇大学〇〇学部〇〇学科
メール:〇〇〇〇@〇〇〇〇.ne.jp
電話:000-0000-0000(携帯電話)
※※※※※※※※※※※※※※※
内々定を辞退する場合のお礼メール~例文~
【件名】「Re:内々定のご連絡 / 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 △△(氏名)」
【本文】
株式会社□□
総務部人事課 採用ご担当××様
お世話になっております。
〇〇大学〇〇学部〇〇学科の△△と申します。
このたびは、内々定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
せっかくのご連絡をいただき大変恐縮ですが、熟考した結果、貴社の内々定を辞退させていただきたくご連絡を差し上げました。
選考を受けていた他の企業から内々定をいただき、そちらに入社を決意したためです。
本来ならば、直接お伺いしお伝えすべきところ、メールでのご連絡となりますことをご了承いただけますと幸いです。
採用に関わってくださった皆様には大変お世話になりましたことを心より感謝しております。
末筆ではありますが、貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます。
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△△△△(氏名)
〇〇大学〇〇学部〇〇学科
メール:〇〇〇〇@〇〇〇〇.ne.jp
電話:000-0000-0000(携帯電話)
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まとめ
内々定承諾のお礼メールは、大人としてのマナーであり、通知確認の意味もあるため、必ず返信するようにしましょう。 お礼メールは内々定通知を受け取った後、できるだけすみやかに送り、お礼の気持ちや入社後の意気込みなども添え、ダラダラと長文にはせずに、内容を簡潔にまとめて送るようにしましょう。