就活の際、自己PR作成はエントリーシートにおいても面接においても必要であるため、重要項目の一つとなります。しかし、

「自己PRの作成は、どんな点に注意しなくてはならないのだろう?」
「採用担当者が採用したいと思える自己PRとは、どのようなものなのだろう?」

そんな不安や疑問をお持ちの方も多いことでしょう。

たしかに、どのようなポイントに気を配ることで、魅力ある自己PRになるのか気になるところです。

そこで当社では、人事担当者にアンケート調査を行ない「こんな自己PRは採用したい」についてまとめました。

調査概要

実施期間2023年6月
調査対象25歳から59歳までの人事担当者
調査方法ネットリサーチ
回答数50名

採用担当者は自己PRのどんなところをチェックしているのか?

採用担当者は自己PRのどのようなところをチェックしながら「採用したい」と考えるのでしょうか?

多くの企業では以下のポイントに注目しながら、自己PRを確認していることがアンケート結果から伺えます。

1.経験や思いを素直に語れる

有効回答のうち、採用担当者が最も「こんな自己PRは採用したい」として挙げたのが「経験や思いを素直に語れる」でした。

良い経験はもちろん、失敗経験から学んだことも素直に語ってほしい、そんな意見が目立っています。

以下、アンケート結果の抜粋を見ていくことにしましょう。

・すなおに自分をアピールしてる子

・自分の失敗をきちんと言える人

・失敗経験からの学びを経験している

・やり抜いた経験

・挫折も経験している

・真面目さが、あれば良い

・経験を多くしている方。失敗してもどうしたらいいか考えられる方

・過去の経験に基づいたPR

・今までの体験談

・愚直に頑張ります

・具体的なエピソードが盛り込まれているもの

・主体的に取り組んだ経験

・正直に書かれていると感じられる

・良くも悪くも自分の言葉で話していること

などとなっています。

では、多くの採用担当者が「こんな自己PRは採用したい」として挙げた「経験や思いを素直に語れる」について、詳しく解説します。

素直に語れる人ほど相手の意見も聞き入れやすいから

自分の成功・失敗、強みや弱点を素直に語れる人ほど、相手の意見も素直に聞き入れる傾向があります。

会社では社内外問わず、年齢、性別や考えの異なる様々な人々と意思疎通を図らなければなりません。

例えば、上司や先輩のアドバイスを全く聞かない、あるいは良いことばかり報告するような人では組織やチームが成り立たず、仕事が滞ってしまいます。

そのため、企業は素直に自己PRできる人材を求めているのです。

素直さは成長促進に直結するから

新卒は企業の中では知識や経験が十分に備わっていないのが当たり前です。

仕事や社会人としてのルールやマナーなど、何もわからない状態であるため、上司や先輩たちもいろいろとアドバイスをしてくれます。

ただし、このときに素直さがなく自己流のままでいると「教えてあげているのに、聞き入れようとしない」と思われ、次第に上司や先輩からのアドバイスも少なくなり、怒られてしまうことが増えるかもしれません。

しかし、素直さがあれば仕事もどんどん覚えていくため、成長も加速するのです。

2.自己分析をしっかり行い、将来のビジョンを持っている

有効回答のうち、採用担当者が「こんな自己PRは採用したい」として次に挙げたのが「自己分析をしっかり行い、将来のビジョンを持っている」でした。

以下、アンケート結果の抜粋を見ていくことにしましょう。

・自己分析ができている部分

・自分の長所と短所を理解している

・やりたい事を伝えてくれる

・分析に合点がいく

・短所を自己分析できている事が分かる内容になっている事

・エピソードではなく、価値観を語ろうとしているもの

・会社に対する思いやキャリアプランがしっかりしている

・一貫性がある

・将来のビジョンが少しでも描けてる

・過去に関わったことと合わせて、自分が何者なのかをしっかり伝えてくるもの

・会社でその強みが活かせられると感じた場合

などとなっています。

では、多くの採用担当者が「こんな自己PRは採用したい」として挙げた「自己分析をしっかり行い、将来のビジョンを持っている」について、詳しく解説します。

自分を客観視でき、社内で活躍できるイメージがわく人材を求めている

独りよがりの自分像をアピールしても、採用担当者には何も響きません。

自分を客観視しながらしっかりと自己分析を行い、入社後自分はその会社で何をしたいのか明確に答えられると、自己PRが魅力あるものになります。

エントリーシートや面接で自己PRを求められた際、「他の学生にはない、インパクトのある経験をアピールしなければいけないのではないか」と考える人もいるようですが、自己PRは必ずしも経験の大小やインパクトを求めるものではありません。

採用担当者が自己PRを通じて確認したいのは、「どのような強みや価値観持っているのか」「どのような考えを持って行動しているのか」「その強みを入社後どのように活かそうと考えているのか」であり、このようなことをいかにわかりやすく伝えるかが重要なのです。

そしてわかりやすく伝えるためには、大学時代だけでなく、幼少期からの自分の経験を振り返り、どんな思いでそれを行い、何に気づいて何を学んだのか、そして経験から見えてくる価値観や強みを客観視してまとめる、自己分析をしっかり行うことが大切なのです。

3.協調性がある

有効回答のうち、採用担当者が「こんな自己PRは採用したい」として次に挙げたのが「協調性がある」でした。

以下、アンケート結果の抜粋を見ていくことにしましょう。

・協調性

・協調性がありそうな感じ

・協調性があり、団結力を備えている

・謙虚や感謝のワード

などとなっています。

では、多くの採用担当者が「こんな自己PRは採用したい」として挙げた「協調性がある」について、詳しく解説します。

様々な人々と協力しながら物事を進められることが大切

学生時代は好きな人や相性の良い人とだけ付き合っていればよかったかもしれません。

しかし社会人になると、社内外の年齢や価値観の異なる様々な人々と仕事を行わなければならないため、周囲と協力しながら物事を進められることが求められます。

学生が「協調性」を自己PRとしてアピールする際、「友だちと仲良くできる」ことを協調性としがちですが、波風が立たないようにすることや友だちとの衝突を避けるために自我を抑えることは、協調性よりも「主体性のなさ」をアピールしてしまうことになります。

これではマイナス評価につながってしまうため注意が必要です。

企業が求める協調性とは、ただ周りにいる様々な人々と仲良く接するということではなく、立場や考え、価値観の異なるメンバーとも意思疎通を円滑に行える力であることを、しっかりとおさえておきましょう。

まとめ

採用担当者は採用したいと思える自己PRとして、「経験や思いを素直に語れる」「自己分析をしっかり行い、将来のビジョンを持っている」「協調性がある」ことを挙げています。

自己PRはエントリーシートはもちろん、複数回ある面接でも常に質問される重要項目です。

入社意欲や熱意を伝えられる絶好のチャンスであるため、ここまで解説してきたポイントをしっかりとおさえ、魅力ある自己PRを作成しましょう。