就職活動において企業研究は、欠かすことのできない重要な要素の一つになります。
しかし、「重要なのはわかるけれど、実際に何を調べれば良いのかよくわからない」と手が進まなくなってしまう人もいることでしょう。
ここでは、企業研究において調べておくべき項目を具体的に示し、その上で調べるにあたってのポイントも併せて解説していきます。
企業に関する情報はインターネット上を中心に溢れかえっており、手あたり次第調べ出すと、収集がつかなくなってしまう恐れがあります。
実際に調べ始める前に、まずは調べるべきポイントをしっかりと押さえ、効率よく企業研究を進められるようにしましょう。
企業研究で調べる項目5選
会社概要
まずはHPから会社概要を確認するようにしましょう。
会社概要には、代表者名や事業所の所在地、設立年月日、従業員数、現在に至るまでの変遷などが記載されています。
これらの項目についてしっかりと理解しないままに、具体的な事業内容に関する情報収集から企業研究を進める人がたまにいます。
しかし、その企業に関する基本的な情報を押さえていないと、同業他社と異なる、その企業独自の特徴が見えづらくなってしまい、その結果、企業研究を効率的に進められなくなってしまう恐れがあるのです。
面倒だと思わず、企業研究の一歩目として、まずはその企業の会社概要の確認を行うようにしましょう。
採用情報
採用情報も企業研究の序盤で確認しておくべき項目です。
採用情報はHP内に準備されていることが多いです。
採用情報には説明会の案内や選考スケジュールなど、採用手続きに関する記載の他に、先輩職員へのインタビュー記事や、各事業の概要説明など、企業への理解を深めるために役立つ情報が数多く盛り込まれています。
採用情報には、採用担当者が就活生に理解しておいてほしいと思う情報がまとめられており、その企業の選考に参加するのであれば、必ず知っておくべき情報だと言えるのです。
採用担当者も、就活生は採用情報を確認した上で選考に進んでいると考えていますので、こちらの情報も優先度高く確認しておくべき情報だと言えるでしょう。
事業内容
事業内容を深堀して理解しておくことも重要なポイントになります。
多くの企業で、HP上に事業内容が掲載されています。
就職活動を始めたばかりの段階では、その企業が行う、ある一部の事業しか目に入っていないことも多々ありますが、企業の行う事業は一つとは限りません。
事業内容を学んでいく中で、様々な方向へ事業展開している事実に気づくことができるのです。
実際に入社すると、希望する部署に必ず配属されるわけではありません。
何年か経ってから人事異動でそれまでとは全く異なる部署に異動することになる可能性もあります。
思ってもみなかった部署に配属され、戸惑ってしまうことの無いよう、事前にその企業が行う事業内容を深堀して理解しておくことが大切だと言えるでしょう。
中長期的な展望
その企業がどのような方向に事業を展開しようとしているのかを把握することも、企業研究における大切なポイントになります。
例えば、中小企業への融資を通じて日本経済に貢献したいと思い、銀行を志望している就活生がいるとします。
その希望が叶うと思い、ある銀行に入社したとして、その銀行がゆくゆくは中小企業への融資を縮小し、大企業中心の取引に切り替える方針だったとしたらどうでしょう。
せっかく入社できたにもかかわらず、いずれは希望していた仕事を行うことができなくなってしまいます。
そのような事態にならないよう、目先の事業内容だけでなく、中長期的な経営方針も併せて把握しておくことが重要なポイントとなるのです。
同業他社との相違点
同業他社と異なる強みや、その企業ならではの特徴も企業研究を通じて理解しておくことが重要です。
同業他社の場合、事業内容が似通っているため、一見するとその企業ならではの特徴が見えづらいものです。
そのためこの点についてしっかりと理解を深めておかなければ、説得力のある志望動機を作成することが非常に難しくなってしまうのです。
その企業ならではの特徴を理解するためには、事業内容をじっくりと見比べ、それぞれの企業の違いを理解していくことも重要ですが、それとあわせてそれぞれの企業の職場環境や風土を比較することも効果的です。
トップダウンの命令系統を重要視して事業を推進する企業もあれば、現場の声を企業方針に積極的に反映させる企業もあります。
また日々の有給休暇を取得しやすい企業もあれば、子育て支援に関する制度が充実している企業もあります。
OB・OG訪問や企業説明会等を活用し、これらの実態を把握していくことで、その企業独自の特徴を理解していくことが可能になるのです。
企業研究における調べ方のポイント
ここからは企業研究を進めていく際のポイントを2つ紹介していきます。
上述の通り、手あたり次第に企業研究を進めようと思うと、情報の整理ができず、莫大な時間を浪費してしまう恐れがあります。
以下の点を踏まえ、効果的に企業研究を進められるようになりましょう。
足を使って情報を収集する
企業研究では、インターネット上の情報だけでなく、実際に足を使って行う情報収集も疎かにしないようにしましょう。
企業のHPや就職情報サイトなど、企業に関する情報の概要はインターネット上の情報を収集することで、効率よく理解を進めることができます。
しかし、その企業の実際の職場環境や風土、職場の雰囲気などは、実際にその企業で働く社員の生の声を聞かなければ、理解を深めることができないのです。
OB・OG訪問や企業説明会等、その企業で働く社員と接する機会を積極的に設けることが重要だと言えるでしょう。
またインターンシップの予定があるのであれば、それに参加してみるのも一つの方法です。
インターネット上の情報を収集するだけで満足してしまうのではなく、実際に足を使って動き回り、その企業ならではの特徴を肌で感じるようにしましょう。
就活生同士で積極的に情報交換を行う
授業やバイトなどが忙しく、就職活動に費やすことのできる時間が限られている人も多くいることでしょう。
そのような状況の中で、一人で調べることができる情報量には限界があります。
一人ですべてを調べようとするのではなく、友人・知人と積極的に情報交換を行い、企業に関する情報を効率よく収集することが重要なのです。
もしその企業を受ける知り合いが周りにいないのであれば、少し勇気がいりますが、企業説明会の場で隣に座っている就活生に声をかけてみるのも一つの方法です。
情報交換を行うのであれば、向こうにもメリットはあります。
就職活動は情報戦と言っても過言ではありません。
一人だけで進めようと思わず、周りと協調して就職活動を進めるようにしましょう。
まとめ
ここまで、企業研究で調べるべき項目と、調べ方のポイントについて解説してきました。
企業は、投資家向け情報等も含め、様々な情報を発信しており、それらの情報をすべて網羅しようと思うと、かなりの時間を企業研究に費やさなくてはならなくなります。
しかし、就職活動においてはそのすべてを理解しなければならないということはなく、上述の5つの項目を押さえておくことで、十分に選考を勝ち抜いていける知識を身につけることが可能になります。
限られた時間の中で、5つの項目に関する情報を効率よく集めることができるよう、上述の調べ方のポイントも踏まえ、上手に企業研究を進めるようにしましょう。