企業研究を進めるにあたって、「企業研究ってどこまで行えば良いの?」と疑問に思う就活生が多くいます。
自己PRや志望動機の作成であれば、ある程度明確なゴールが見えていますが、企業研究はゴールが見えづらく、このような疑問が持たれやすいです。
ここでは、企業研究で最低限押さえておくべきポイント5点を解説していきます。
就職活動は自身のこれからの未来を左右する非常に重要な選択になります。
これらのポイントをしっかりと押さえ、企業に対する理解を深めるようにしましょう。
企業研究に終わりはない
まず大前提として、企業研究には終わりがないということを理解しておきましょう。
企業は様々な情報を、HPを通じて発信しています。
会社概要や企業理念はもちろん、決算資料もHPから確認することができ、調べ出すと切りがありません。
企業についてより多くの知識を身につけるに越したことはないのですが、就職活動においてはそればかりに時間を割くことはできません。
エントリーシートの提出や面接対策などやるべきことは山のようにあるのです。
そのため、どこまで企業研究を行うのか、一定の区切りを自分の中で設けておくのが重要だと言えるでしょう。
手あたり次第情報収集を行い、企業研究を進めるのではなく、以下で示す5つのポイントを意識して、コスパ良く企業研究を進めるようにしましょう。
企業研究で押さえるべきポイント5選
ここからは具体的に、企業研究で押さえるべきポイントを5点に分けて紹介していきます。
ここで紹介するポイントを押さえておけば、自己PRや志望動機を作成するにあたり、必要となる企業に関する知識を身につけることができるでしょう。
それぞれの項目をしっかりと押さえておきましょう。
実際の仕事内容を理解する
企業研究を通じて、仕事内容を具体的にイメージできるようにすることが、一つ目のポイントになります。
実際の仕事内容は学生には見えづらく、本やインターネット上の仕事内容を読んだだけでは、なかなか具体的なイメージをつかむことが難しいことでしょう。
しかし、仕事内容をしっかりと理解しないままに就職をしてしまうと、就職後に「思っていた仕事とは何か違う」と違和感を覚えてしまい、早期離職につながってしまう恐れもあるのです。
せっかく苦労して就職したのに、違和感を抱えながら仕事を行わなければならない環境になってしまうのは非常にもったいないです。
そのようなことにならないよう、就職活動の段階で、仕事内容を具体的にイメージできていることが重要だと言えるでしょう。
企業の現状、今後の展望を理解する
その企業が現在、どのような事業を展開しており、そして今後どのような方向に事業を展開しようとしているのかを把握することも重要なポイントです。
事業内容には企業の特徴が大きく反映されており、当然それを踏まえたうえで選考に臨んでいると採用担当者は考えます。
そのため、事業内容に関する理解をきちんとしているか、面接で質問される可能性があるのです。
その企業がどのような事業を行っており、その中で自身の強みをどのように生かすことができるのか、しっかりと調べ、自分の考えを整理しておきましょう。
企業が求める人物像を理解する
企業がどのような人物を求めているのか、企業研究を通じて企業の考えを把握する必要があります。
これは、自己PRを作成するに際して、非常に重要なポイントになります。
就職活動とはいわば、企業と就活生とのマッチングの機会であり、企業は求める人物像を明確に定めたうえで、採用活動を行っています。
企業が求める条件に自身が合致していることを示すことで、企業とのマッチングが成立する可能性が高まるのです。
そのため、企業が就活生に求める条件を、企業分析を通じて理解することが、就職活動においては非常に重要な点だということができるでしょう。
給与体系、福利厚生を理解する
「仕事内容への理解を深める必要があることは分かるけれど、給与体系や福利厚生なんてどこも同じようなものなのでは?」と疑問に思う就活生もいるかもしれません。
しかしこれらの条件は企業によって大きく異なっており、企業研究を通してその違いを理解した上で選考に進むことが重要になるのです。
どんなにやりがいのある仕事であっても、給与面で不満があると、長く勤めることは難しいかもしれません。
給与に限らず、有給休暇の消化状況や子育て支援の制度など、自身にとって働きやすい環境が整っているかを確認しておくことは、就職先を選ぶ際の一つの指標としておくべきだと言えるでしょう。
そのような状況が整っていることで、思う存分仕事にまい進することが可能になるのです。
企業の社風を理解する
企業の社風を理解しておくことも、企業研究を通じて果たすべき目的の一つです。
例えば、ライフワークバランスを大事に考え、仕事は定時までに終わらせたいと考えている人にとっては、日々残業のある職場はあまり向いていないかもしれません。
また、年次に関わらず、自分のアイデアをどんどん発信していきたいと考えている人にとって、ほとんどの物事がトップダウンで進められていく職場はストレスを感じてしまうことでしょう。
このように、自身が望む環境で働き、活躍していくためには、それぞれの企業の社風、文化を理解しておくことが重要になるのです。
企業研究を通じて、その企業独自の社風、文化をしっかりと理解した上で、選考に進むようにしましょう。
企業研究を進めるにあたっての注意点
最後に、企業研究を進めていくにあたっての注意点を2つ紹介していきます。
ネット上の情報だけで判断しない
企業研究を進めるにあたって、ネット上の情報も利用することになるでしょう。
就職情報サイトなど、要点をまとめて掲載してくれているサイトも多く、上手く活用することで、効率よく企業研究を進めることが可能になります。
しかし、ネット上の情報だけでその企業を判断してしまうのはあまり好ましくありません。
ネット上の情報はすべてが最新の情報とは限りません。
また、中には事実とは異なることが書かれている可能性もあります。
ネット上の情報を参考にしつつも、最終的には自分の目で見て、直接話を聞き、その上で自分の価値観とマッチしているかを判断するのが好ましいと言えるでしょう。
企業説明会やOB・OG訪問を活用し、実際に働かれている社員とぜひ積極的にコミュニケーションをとるようにしてください。
選考のレベルに応じて企業研究の深掘りを
「エントリーシート作成のために十分企業研究を行ったし、あとは面接を受けるだけ」と、エントリーシートの提出以降、企業研究を止めてしまう人もいますが、企業研究を完全に止めてしまうのはNGです。
採用担当者は、選考が進む中で当然企業への理解も深まり、志望動機等もブラッシュアップされていくはず、と考えて就活生と接しています。
そのため、エントリーシートを提出した時から、企業への理解が全く深まっていないようだと、「本当にうちに来たいと思っているのかな」と志望度を疑われてしまう恐れがあるのです。
一次面接から最終面接までの間に、志望動機や自己PRをどんどんブラッシュアップしていく必要があり、そのためには企業理解も一層深めていかなければならないということを認識しておきましょう。
まとめ
ここまで企業研究で押さえておくべきポイントについて解説してきました。
就職活動はやるべきことが多く、企業研究ばかりに時間を割くことはできないですが、上述の通り、選考が進むにつれ、より一層の企業への理解を求められるようになります。
「これぐらいで良いだろう」と妥協せず、隙間時間等を有意義に活用し、企業について調べるクセをつけるようにしましょう。