社外からはなかなか見えづらい「人間関係」に関して、最年少で事業部長を任されることになった髙島さんと、同じ部署で一緒に働いている吉田さんの2名にお話をお聞きしました。

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CaseA/社員プロフィール

髙島 隆浩(たかしま たかひろ)
株式会社アクシアエージェンシー
採用コンサルティング事業部 事業部長

塾の講師を経て2015年2月に中途入社。アルバイト・パート領域の求人広告の営業職としてキャリアをスタートする。翌2016年に正社員登用され、2017年、2018年と毎年昇格。2021年には20代で管理職に任命され、2023年4月からは歴代最年少で事業部長に抜擢。 大手企業や年間を通じて人材募集を行うクライアントを専門に担当する「採用コンサルティング事業部」を率いている。

営業会社だけど、営業会社っぽくない会社

契約社員で入社して今や事業部長に。ひとりの営業マンとして、また管理職として職場の人間関係はどう見えていますか?

たとえば社歴の浅い若手が、社歴の長い先輩や役職者に話しかけることに壁や抵抗がないというか、誰とでも普通に会話ができる環境ですね。もちろん目上の人には敬語を使ったり言葉づかいは意識しますよ。でも、話しかけたり相談をするときの心理として、変に身構えたり堅くなったりせずに自然と会話ができるという感覚です。というのも、採用コンサルティング事業部は、これまで30代の若い部長が先頭に立つものの、それ以外のコアメンバーも年齢・社歴が近いという時期が長く、実態としてはピラミッド型の組織ではなかったという事情があります。だから仕事上の相談はもちろん、ちょっとした世間話も含めてごく普通に話し合うのが当たり前ですし、組織としての形はともかく、雰囲気的には他の部署もだいたい同じ感じですね。

髙島さんを含めた歴代の部長が、そういう風土を作ってきたということでしょうか?

部長だけが作ってきたというわけではなく、どちらかというと会社としてのカルチャーですね。私自身、イチ営業マンだった頃から同期や先輩、上司によく相談していましたし、今の営業メンバーたちもまわりによく相談しています。毎年、新卒で入社してきた社員に「なんでウチの内定を承諾したの?」と聞くんですが、多くが「面接や職場見学で雰囲気の良さを感じた」とか「リクルーターの先輩が話しやすい人柄で安心した」という返答です。考えてみれば私も面接を受けたときに同じような印象を受けましたし、営業として成果が出ないときにめちゃくちゃ怒られたり詰められることはなく、どうすれば改善できるか?を話し合ってトライアンドエラーを繰り返してきました。やれなかったことやできなかったことを曖昧なままにはしませんが、「営業会社」と聞いてイメージされがちなゴリゴリ感もありませんし、会社全体にオープンな雰囲気があって、それが人間関係の良さに直結しているんだと思います。

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1人ひとりの価値観が尊重される環境も人間関係の良さの一因

管理職として、今ある人間関係の良さをより良くするために心がけていることはありますか?

管理職になった当初は「話しやすい雰囲気づくりをした方がいいのかな?」と思ったこともありました。ただ、必要なかったんですよね。すでにそういう雰囲気でしたし。どちらかというと、管理職になったことで年上の同僚に引け目を感じて、何かやった方がいいんじゃないか?と考えていたことに気づいたんです。ただ、そんな風に思っていたのは私だけで、まわりは以前と同じように接してくれたのにはずいぶん助かりました。管理職だから自分のほうが偉いとかそういうことではなく、役割として部署の目指す方向性を打ち出し、みんなに理解してもらって一緒に進んでいく。そういう気持ちになれたのも、この人間関係があってこそだと思います。
新人としてキャリアをスタートするときはもちろん、社内でステップアップしていっても変わらない働きやすさがあるということを実感しています。

会社の新しいビジョンを策定したメンバーでもありますね。具体的に教えてください。

「人と仕事の未来を広げる ~すべてのWillに、1000のチャレンジ~」という新しいビジョンを、私も含めたプロジェクトメンバーで議論して策定しました。経営からのトップダウンで決まったのではなく、中間管理職クラスのメンバーが半年かけて言語化したものです。これは平たく言うと「従業員1人ひとりが自分の実現したいことを明確にして、チャレンジすることを楽しむ」という意味合いですが、仕事にまつわることでも、仕事以外のことでも構わないので「チャレンジすることで前向きな人生を実現しよう」というニュアンスも含まれています。実際に、仕事でしっかり成果を出しながら、仕事以外にも揺るがないものを持っているメンバーがたくさんいます。音楽活動をしていたり、子どもの野球チームの運営にコミットしていたり、料理のワークショップを開いたり。一見すると仕事には関係がないように見えて、実は仕事にも良い影響を与えているようです。本気で打ち込めるものが1つでも多くあれば、それだけ人生は豊かになりますし、まわりからも輝いて見えます。以下でひとり、実例をご紹介しましょう。

CaseB/社員プロフィール

吉田 将士(よしだ まさし)
株式会社アクシアエージェンシー
採用コンサルティング事業部 ディレクター

大学時代からラッパーとして活動しており、卒業後もフリーターをしながら音楽活動を続けるつもりだった。が、付き合っていた彼女(現在の奥様)に「音楽活動を続けるにしても安定した収入は必要」とアドバイスされ、急きょ4年生の12月から就職活動を開始。ほとんどの企業が新卒採用を終えていた中で、アクシアエージェンシーを知り、説明会や面接での雰囲気の良さで入社を決意した。

昼はサラリーマン、夜はラッパー。二足の草鞋を履く男。

昼はサラリーマン、夜はラッパー。ふたつの顔を持つ男。

ものすごくキャッチーな二足の草鞋ですが、うまく両立できていますか?

実は、ずっと両立してきたわけではないんです。むしろちゃんと両立できるようになったのは割と最近ですね。時系列で説明すると、まず入社したのが2012年。同期の中で一番になってやろうと思い、仕事一筋の毎日になっていきました。おかげで初めての受注も、週の売上目標も月の売上目標も半期の売上目標も、すべて同期の中で一番早く達成することができたんです。そんな風に1年目が終わり、2年目になるとだんだん仕事のおもしろさがわかるようになって、もう少し経つ頃にはチームも持たせてもらって。気がついたら丸々3年も、音楽活動とは無縁の生活をしていました。

転機になったのは、三鷹から立川の営業拠点に異動になったことです。担当するお客様も一緒に働くメンバーも、働く場所も通勤時間も全てが新しくなって、それまでの仕事の進め方ではまわらなくなってしまいました。だから「定時で終わるように進めつつ、成果はしっかり出す」というやり方を意識するようにしたんです。ちょうどその時期は、世の中的に「ワークライフバランス」という言葉が認知されるようになったのと、情報セキュリティの観点から社用携帯の持ち帰りがNGになったこともあって、思ったよりスムーズに働き方を変えることができました。なので、入社4年目の終わりくらいから、本格的にラッパーとして再始動することができたんです。そこから現在までうまく両立できています。

なるほど。復帰してから現在までのことをもう少し詳しく教えてください。

大学時代から仲良くしていた同年代のラッパーやDJがいて、音楽活動を中断していた時期もことあるごとに「また一緒にやろう」と声をかけてくれていました。復帰する直前に、その仲間たちがTVに出ていたり、MVがCDショップで流れているのを見て「自分が音楽から離れている間もアイツらはずっと積み重ねていたんだな」と、自分との差を目の当たりにしました。「再始動するなら全力でやらないと!」と強く思ったことを覚えています。

仕事もラップも全力でやるために、まず最初に取り組んだのは「習慣化の徹底」です。仕事はなるべく定時で終わるように進めつつ、営業としての成果もしっかり出す。これを前提に、「いつまでに何をやる」という時間管理を徹底することで、業務の効率化を進めていきました。1日の仕事を終えて家に帰り、お風呂に入って缶ビールのプルタブを開けたら、そこからラッパーとしての時間が始まります。仕事のことは一切シャットアウトして、曲作りや作詞に集中するんです。疲れたら寝て、朝起きたらサラリーマンモード。そんな風に頭の中を切り替える習慣が身につくようにしました。

次にやったのがインディーズレーベルの立ち上げです。声をかけ続けてくれた同い年のDJと共同で2018年にレーベルを作って、翌年にファーストアルバムを出すことができました。2021年にはセカンドアルバムもリリースして、今はサードアルバムの制作中です。

かなり本格的な活動をしていますが、仕事とうまくバランスが取れるものですか?

そうですね。むしろ仕事と音楽活動はお互いに良い影響を与えあっていると思います。たとえばビジネスで送るメールを書くときは、相手をイメージしながら伝えたい要点をまとめて簡潔に書きますが、リリックを書くときもこれに近いイメージです。お客様と広告内容のやりとりをする際、ニュアンスでいただいた指示を社内のスタッフに伝えることもありますが、それはスタジオで録音した音源をエンジニアに仕上げてもらうときの指示出しに役立っています。新しい顧客を開拓するときは、事前にその企業のHPや関連記事を確認して強み・弱みを自分なりに把握して提案しますが、これは自分の楽曲に客演で入ってもらうラッパーへの交渉とほぼ一緒です。

逆に、どういうメッセージを楽曲に込めるか、それを歌い方やステージパフォーマンスでどう表現するか。「伝え方を考える」ということが、お客様への提案力を高めている側面もあって、実際に大手企業の社長から提案内容をベタ褒めされたこともありました。何より、ヒップホップでいうところの「カマす」という感覚が、仕事の様々な場面で活きていますね。
最近、自宅にヴォーカルブースをDIYで作りました。これによってスタジオ代の削減や納得できるまで録り直せるようにもなり、クオリティの向上に一役買っています。ブース制作には3ヶ月かかりましたが、投資によるコスト削減とクオリティアップも仕事と同じと言えるでしょう。

自分以外にも、仕事と同じくらい大切にしている何かを持ち、うまく両立している社員はたくさんいます。個人の価値観が認められる環境であることも、両立できている理由のひとつだと思っています。

就活中のみなさんにメッセージ

人間関係は、入社してみないとわからない部分もあります。それも踏まえて、就活中の方々にひとことお願いします。

「自分はこう思うんだけどな」「もっとこうしたらいいんじゃないかな」など、思ったことを発信するのは勇気が必要ですが、慣れれば自然と出せるようになりますし、積極的な自己開示が組織の一員として認められる第一歩だと思います。自分が大切にしたい想いや価値観を曲げる必要はなく、むしろそれらを理解し、尊重してくれる会社は総じて人間関係が円滑です。リクルーターとの会話やOB・OG訪問の機会があれば、仕事以外の個々の取り組みについて質問してみると「それがアリな会社ってことは…」という風に、社風や人間関係が見えてくると思いますよ。

―ありがとうございました!

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