企業説明会では、企業からの一方的な情報提供だけでなく、就活生から企業に対して質問できる時間が設けられているのが一般的です。しかし、

「企業説明会での質問は、どのように行なうのが適切なのだろうか?」

「企業説明会では質問をした方がよいのだろうか?」

「企業説明会で質問する際の注意すべきマナーには、どのようなことがあるのだろうか?」

そんな不安や疑問をお持ちの方々も多いことでしょう。

企業説明会では採用担当者の他、社員も来ていることが多いため、好印象を与えられる質問をしたいものです。

そこで当記事では、企業説明会の適切な質問の仕方や好印象を与える質問の仕方などを解説します。

企業説明会での適切な質問の仕方とは?

質問時間内に質問する

企業説明会では質疑応答の時間が決まっています。

企業説明会中または終了間際に勝手に質問することは避けましょう。

また、質疑応答も終わり、企業説明会終了後に自分だけが質問することもやめましょう。

(ただし、採用担当者が「一度、解散いたしますが、企業説明会後も質問を受けますと説明した場合は可能です)

大学名と名前を名乗る

企業説明会で質問をする際は、挙手し指名されたら立ち上がり、大学名と名前を名乗ります。

採用担当者は多くの就活生と接しているため、名前の知らない就活生の印象を覚えていることはあまりありません。

そのため、ハキハキとした大きな声で大学名と名前を名乗りましょう。

そして、丁寧な言葉遣いで質問しましょう。

なお、質疑応答は時間が限られています。

他の就活生の質問もあるため、学部・学科名までは不必要であり、ダラダラとした自己紹介もNGです。

質問は簡潔にまとめる

何を聞きたいのかわからないような、長い質問もマイナス印象となってしまいます。

質問が長いと、採用担当者や社員、そして他の就活生にもストレスを与えてしまうため、簡潔にまとめて質問しましょう。

具体的な質問をする

抽象的な質問だと、答える採用担当者や社員の回答も抽象的になりがちです。

これではせっかく積極的に質問しても、自分が聞きたかったことがよくわからないまま企業説明会が終わってしまいます。

できるだけ具体的な質問を心がけましょう。

答えづらい質問はしない

例えば、

・採用担当者様の年収はどのくらいなのでしょうか

・現在の離職率はどのくらいですか

・休職者は何名いらっしゃいますか

・(若手社員に対し)会社全体の課題や中長期の会社方針を教えてください

など、答えづらい質問をしてしまうと、採用担当者や社員にマイナス印象を与えてしまうため注意しましょう。

質問に答えてもらったら必ずお礼を言う

採用担当者や社員から質問に答えてもらったら、お礼を述べましょう。

回答してもらっている間は立ちながら話しを聞き、お礼を述べた後で着席しましょう。

企業説明会で避けた方がよい質問

調べればわかる質問

ホームページや就活サイトなどを読んでいればわかる内容の質問をしてしまうと、マイナス印象になってしまいます。

「企業研究が足りないのではないか?」などと思われるばかりでなく、採用担当者や社員の手間になり迷惑をかけてしまいます。

調べればわかる質問は避け、公開されている情報は事前によく確認しておきましょう。

重複した質問

説明会ですでに説明された内容や、他の就活生がすでにした質問を繰り返し述べるのはマナー違反です。

「説明会を集中して聞いていなかったのではないか?」と思われ、マイナス印象を与えてしまいます。

しかし、すでに質問された内容でも「先程〇〇というお話がありましたが、〇〇について詳しく教えてください」といった深掘りの質問は、熱心さが伝わるため好印象につながることもあります。

「はい」や「いいえ」で答えられる質問

「はい」や「いいえ」で答えられる質問をしてしまうと、回答内容が薄いため、自分が知りたかったことが聞けない可能性があります。

「~はどうお考えですか?」「~の理由は何ですか?」など、相手が具体的エピソードを交えて回答できるような質問をしましょう。

何を聞きたいのか意図がわからない質問

何を聞きたいのか意図がわからない質問をしてしまうと、採用担当者や社員にマイナス印象を与えてしまいます。

例えば、

・昨年は何名ほど募集され、何名が入社されましたか

・どんな企業と取引していますか

・会社とプライベートとの線引きはどうなっているのでしょうか

・消化できなかった有給はどうなるのでしょうか

などです。

意図を明確にした上で質問するようにしましょう。

自信がないことを伝えてしまうような質問

自分の自信がないことを採用担当者や社員に伝えてしまうような質問は避けましょう。

自信のなさは頼りなさにつながってしまうため、企業側も積極的に採用したいとは思えないからです。

・未経験で入社してから業務を行なっても大丈夫でしょうか

・研修でスキルを身につけることはできますか

・入社後、誰かサポートしてくれる社員の方はいますか

などです。

企業説明会でのマナーとは?

到着時間は遅刻厳禁

企業説明会で開始時間を過ぎ、遅刻してしまうのはNGです。

必ず時間に余裕を持って会場に到着するようにしましょう。

また、企業説明会の開始時間ギリギリに到着するのも同様で、「時間管理がきちんとできないのでは?」と思われ、マイナス印象を与えてしまいます。

一方、極端に早く到着してしまうのも問題です。

会場設営がまだ途中である可能性もあり、採用担当者も応対しなければいけなくなるため、手間を取らせてしまいます。

話を聞くときの態度に注意する

企業説明会で採用担当者や社員の話を聞く際、大事なことや忘れて困ることなどは必ずメモを取りましょう。

しかし、説明会で終始メモを取っていて、頭を上げないで話を聞くのもマイナス印象となってしまうため注意しましょう。

また、腕組みをしながら話を聞いていると、採用担当者や社員に威圧感を与え、悪い印象を持たれてしまいます。

貧乏ゆすりなども企業側にマイナス印象を与えるだけでなく、他の就活生の集中を妨げてしまうことになるため注意しましょう。

携帯電話は電源を切る

企業説明会をはじめ、大勢の人が集まるイベントで携帯電話の電源を入れたままにすることはマナー違反となります。

そのため、企業説明会の会場に到着後は携帯電話の電源を必ず切るようにしましょう。

「マナーモードであれば問題ない」と思いがちですが、特に携帯電話をテーブルの上に置いておいた場合、バイブ音が響くこともあります。

採用担当者や社員、他の就活生に迷惑をかけないためにも、携帯電話の電源は必ず切りましょう。

周囲に気を配る

企業説明会中は、途中で休憩を挟むことがよくあります。

友人といっしょに企業説明会に参加した場合は特に、休憩中に雑談しがちですが、一人で参加している就活生も多く、メモした内容を休憩中に見返していることもあるため、迷惑をかけないよう雑談はしないでおきましょう。

また質疑応答の時間、周囲に気を配らず、一人でいくつも質問する就活生もいます。

質疑応答の時間は限られているため、一人でいくつも質問してしまうと他の就活生が質問できなくなります。

そして「空気が読めないのでは?」と思われてしまい、マイナス印象を与えてしまうため、周囲に気を配りながら質問をしましょう。

まとめ

企業説明会での適切な質問の仕方は、まず質問時間内に質問をするというのが大切な前提となります。

その上で、質問がある時は挙手し、採用担当者や社員から指名されたときは席を立って大学名・氏名を名乗ってから質問をしましょう。

質問はダラダラと何が聞きたいのかわからないようなことは言わず、簡潔にまとめて具体的な質問をすることが重要になります。

また、企業側が答えづらいような質問は避けましょう。

自分の質問に対し、回答してもらったら必ずお礼を述べるのが基本マナーとなります。