インターンに応募するには多くの場合、エントリーシートの作成が必要になります。エントリーシートには、自己PRなど様々な項目について記載することになりますが、中でも応募理由はほとんどの企業で設けられている必須項目になります。
ここでは、インターン選考を突破し、無事にインターンに参加することができるよう、好印象を持たれる応募理由のポイントを解説していきます。選考を突破することができず、「あのときにもっとしっかり対策を練っておけばよかった」と後悔することのないよう、今のうちにしっかりとポイントを押さえておくようにしましょう。
なぜ応募理由を書くのか
応募理由を作成するにあたり、まずは企業が応募理由を通じて何を見ようとしているのかを理解しておく必要があります。ここでは代表的なポイントを2つ紹介していきます。まずは企業が応募理由を設けている理由をしっかりと理解していきましょう。
ミスマッチを防ぐため
企業が応募理由を設けている理由として、一つは企業とのミスマッチを防ぐことが目的として挙げられます。インターンに参加する目的は人それぞれですが、インターン自体も様々な種類があり、目的に合致したインターンでなければ、就活生にとって実りある時間にならない可能性があります。実際の職場の空気感や風土を肌で感じたいという目的をもってインターンに参加しようとする人にとって、インターン生とのグループワークがメインのプログラムとして行われるインターンは、思うような学び、気付きを得られる機会にはならないかもしれません。
企業もせっかく開催する以上は、学生には多くのことを学び、有意義な時間を過ごしてもらいたいと考えています。そのため、インターンに参加する目的や期待するものが、予定しているプログラム内容とかけ離れていないか、応募理由を通じて確認しているのです。
熱意を見るため
インターン参加に対する就活生の熱意を見ることも応募理由の欄を設けている理由の一つとして挙げられます。インターンは社会人として働くことを体験することができる貴重な機会であり、そのなかで様々な学び、気づきがあります。しかし、漫然と受け身な姿勢で参加するだけでは学べるものは少なく、プログラムに対して主体的に取り組む姿勢が重要になります。
当然ながら、企業としてもあまり熱意のない学生よりも、インターンで学ぶ意欲が強い学生に参加してほしいと考えます。インターンを通じて様々なことを学び、成長する意欲があるのかを応募理由から判断しているのです。
応募理由作成のポイント
では、応募理由を実際に書くにあたり、どのような点に注意して書くべきなのでしょうか。ここからは応募理由を作成するにあたってのポイントを解説していきます。苦手意識を持っている人も多いと思いますが、ポイントをしっかりと押さえて書くことで、好印象を持たれる応募理由の作成が可能になります。この機会にしっかりと学んでおきましょう。
伝わりやすい文章構成を意識する
まずは文章の書き方を意識するようにしましょう。伝えたい内容がうまく整理できておらず、いきなり具体的な中身の話から書き始めてしまう人がいます。初見の人からすると、いきなり個別具体的な話を書かれても、「なんの話をしているのかよくわからない」と困惑してしまいます。せっかく練りに練った応募理由が、書き方の問題でうまく伝わらないようなことがあっては非常に勿体ないことです。
文章作成にあたっては、まず結論を述べ、その上で具体的な中身の話を展開していくようにしましょう。先に結論を述べておくことで、これから何の話が始まるのかを把握することができ、読み手にとって読みやすい文章とすることができます。第三者に伝わりやすい書き方を意識するようにしましょう。
自身の経験や性格、強み等と関連付けて書く
応募理由は、自身の経験や性格、強み等と関連付けて書くようにしましょう。「私は○○業界で働きたいと思っています」と言われても、それを裏付ける理由がないと、なぜ志望しているのかがしっかり伝わらず、効果的な応募理由にはならなくなってしまいます。「私には○○という強みがあり、それは○○業界で働くなかで、○○という点で生かすことができると考えており、それゆえ私は○○業界を志望しています」といったように、自身の経験やスキルを紐付けて作成することで、説得力のある応募理由を作成することが可能になるのです。
熱意をアピールする
インターン参加することへの意気込みもしっかりと応募理由の中に盛り込んでおくようにしましょう。本番の採用選考とは異なり、インターンに応募する時点では、自己分析や企業研究など、そこまで深掘りができていないことが一般的です。企業側もそのことは理解しているので、インターンにおける応募理由にはものすごく高い完成度が求められているという訳ではありません。インターンに参加することを通じて、どのようなことを学び、成長していきたいと思っているかなど、インターンへの意気込みを重要視しているのです。
もちろん自己分析や企業研究もしっかりと深堀できているに越したことはありませんが、あわせて、インターンへの意気込みもしっかりと書き込むようにしましょう。
応募理由例文
最後に、応募理由の例文を一つ紹介していきます。ここまで解説してきたポイントを踏まえることで、ツボを押さえた応募理由の作成が可能になりますが、「理屈を読んだだけではいまいちイメージがつかめない」と思う人もいることでしょう。以下で紹介する例文の中で、ここまで解説してきたポイントについて改めて確認することで、応募理由作成におけるポイントをしっかりと腹落ちさせておくようにしましょう。
私は旅行業界の仕事内容をもっと深く理解したいと思い、今回貴社のインターンに応募させていただきました。私は旅行サークルに所属し、国内だけで年4回、海外含めると年6回程度、様々な国、地域に旅行しているのですが、その中で、宿泊先のホテルや旅先でのアウトドアなど、実際に行ってみないとそのクオリティが判断つかないものについて、いつも迷いながら旅行の準備を進めていました。そんななかで、初めて貴社のサービスを通じて旅行の手配をした際、様々なプランを提案していただけただけでなく、ホテルの内装や食事のクオリティ、近場のレジャー施設まで、様々な情報を提供していただき、結果、非常に満足度の高い旅行を実現することができました。私も貴社の一員として、お客様がより旅行を楽しめるお手伝いができればと考えており、インターンを通じて、実際の仕事内容等について肌で感じたいと考えています。
まとめ
ここまでインターンの応募理由を作成するにあたってのポイントを解説してきました。応募理由を作るのは一見すると難易度が高く思えるかもしれませんが、これまで紹介してきたポイントを押さえることで、効率よく応募理由を作成することが可能になります。逆に言えば、事前準備をしっかりと行わないと、応募理由で他の応募者と大きく差ができてしまう恐れがあるのです。
「なんで応募理由なんて書かなければいけないのか」と面倒に思う人もいるでしょう。しかし、説得力のある文章を作成し、他者にプレゼンするスキルは社会金としても必要となるスキルです。今後の社会人人生のためにも、この機会にしっかりと習得しておくようにしましょう。