企業研究の際、会社情報は公式ホームページなどを見ることである程度は把握できますが、自分が知りたい情報は企業と対面で質問することで得られます。しかし、
「会社説明会では質問しないとその後の合否に影響が出るのだろうか?」
「会社説明会ではどのような質問をしたらよいのかわからない」
そんな不安や疑問をお持ちの方も多いことでしょう。
積極的に質問した方が、自分が持つ不明点の解消にもつながりますが、特に質問がない場合など、質問をしないことではたして採用に影響は出るのでしょうか。
そこで当記事では、会社説明会で質問しないと選考に不利なのか?すぐに使える質問例をご紹介します。
会社説明会で質問しないことのデメリットとは?
名前を覚えてもらうチャンスがなくなる
会社説明会での質問の際、その会社のことをよく研究していることがわかるような質問をすると、選考前から顔と名前を覚えてもらえる可能性が高まります。
会社説明会には多くの就活生が参加しており、何も質問しなければ、「その他大勢」として扱われてしまいますが、積極的に質問をすると、志望度の高さまで伝えることができます。
つまり、会社説明会で設けられた質問タイムを積極的に利用しなければ、名前や顔を覚えてもらえるチャンスもなくなり、少なくとも選考で有利になることもなくなってしまいます。
企業を深く知ることができなくなる
会社説明会では、公式ホームページや会社四季報などの情報とは異なり、実務レベルで働く生の声を聞くこともできます。
また、複数の従業員も参加しているため、社風なども肌で感じ取ることができます。
この複数の従業員たちは部門もそれぞれで異なっていることが多いため、質問すると会社全体や仕事内容について深く知ることができます。
一方、このようなチャンスで質問をしないと、自分が知りたかった情報を入手することができなくなってしまうため、企業を深く知ることが不可能になってしまいます。
面接の練習につながらない
会社説明会の規模が大きいと、数十名〜数百名の就活生が集まることになります。
このような大人数の前で質問をすることは大変緊張することですが、より緊張してしまう面接の練習と捉えることもできます。
面接でも質問時間、俗にいう「逆質問」の時間はたいていの企業であるからです。
面接でこの逆質問の対策をしっかり立てていないと、いざ本番になったとき、頭が真っ白になってしまい、何を質問していいのかわからなくなります。
だからこそ、会社説明会で質問することが面接の練習にもなるのですが、逆にここで質問をしないと、他に緊張する場面で質問をすることもないため、面接の練習につながらなくなってしまいます。
会社説明会で質問をするときの注意点とは?
質問の前に大学名と氏名を述べる
会社説明会は、その規模によって多くの就活生が集まるため、質問の際、緊張しすぎて大学名はおろか、名前まで言い忘れてしまう人もいます。
しかし、会社説明会での質問をする際は、質問者が誰なのかをしっかり伝えることはマナーであるため、必ず最初に大学名と氏名を述べましょう。
また、その後もすぐに質問をするより「本日は会社説明会に参加させていただき、誠にありがとございます」と感謝の気持ちもいっしょに添えると、より丁寧な印象を与えることができます。
ダラダラと長い質問はしない
何が聞きたいのかよくわからず、ダラダラと話が長くなってしまうような質問はマイナス印象を与えてしまうため避けましょう。
「この就活生は話を論理的にまとめられないのだろうか?」「他に質問したい就活生たちに対し、配慮の気持ちはないのだろうか?」と思われてしまい、選考に不利になってしまう可能性もあるため注意しましょう。
質問はなるべく簡潔にまとめることがポイントになりますが、どうしても長くなりそうな場合は、最初に「少し質問が長くなってしまいますがよろしいでしょうか」など、確認するとよいでしょう。
調べればわかることは質問しない
会社情報は先にも述べたように、公式ホームページや会社四季報などでも、最低限ある程度は知ることができます。
こうしたすでにオープンにされている情報を会社説明会で質問してしまうと、「事前に調べてこなかったのだろうか?」「志望度が低いのではないだろうか?」と思われてしまい、マイナス印象を与えてしまうことになります。
このような質問であればかえってしない方がましであり、質問をすることで悪い意味で目立ってしまうため注意が必要です。
回答のお礼を述べる
質問に対し企業は回答しますが、その回答に対し、何もないと失礼な印象を与えてしまいます。
また、話さずに会釈だけする就活生もいますが、やはり「ありがとうございました」「知りたかったことを教えていただき、うれしかったです」など一言添えた方が、より丁寧な印象を与えることができます。
会社説明会で質問しないと選考で不利になってしまうのか?
では、会社説明会で質問をしないと、本番の選考で不利になってしまうのでしょうか?
結論から述べると、質問をしなくても選考で不利になってしまうようなことはありません。
そもそも、会社説明会に参加した全就活生が質問できる時間などないからです。
会社説明会での質問は、それまで事前に調べてきた情報だけではわからないことや、自分が知りたい内容に関して質問すべきで、無理やり質問することは時に的外れな内容になってしまうため、かえってやめた方がよいでしょう。
会社説明会ですぐに使える質問例
仕事内容や商品・サービスについて
・御社の商品(サービス)の強みや競合との違いは何ですか
・この仕事のやりがいや、うれしかったことを教えてください
・この仕事で大切にした方がよいことや注意点を教えてください
・1日の仕事の流れを教えてください
社風や働き方について
・御社の社風で他社にはないといったことはありますか
・職場の風通しはよいでしょうか
・業務で成功したときや失敗したときの周りの方々の反応はどのような感じでしょうか
・リモートワークは可能でしょうか
必要な人材について
・御社でご活躍されている方々のに共通点はどんなところですか
・働く際に必要、あるいは取得しておくと役立つ資格やスキルはありますか
・新人に対してどのような働き方を期待されていますか
・〇〇さんの志望理由はどのようなことだったのでしょうか
将来イメージについて
・入社前と入社後での違いやギャップはありましたか
・入社後、リーダー職に就いた最年少記録はどのくらいなのでしょうか
・育児との両立を実現されている方々の働き方や業務内容を教えてください
会社説明会で質問がない場合
先に述べたように、会社説明会で無理やり質問してしまうと、時に的外れな質問となってしまい、かえってマイナス印象につながることもあるため注意しましょう。
会社説明会で質問がない場合は、以下のことを意識することをおすすめします。
他の就活生の質問やその回答に傾聴し、メモを取る
質問がない場合でも、他の就活生の質問やその回答から得られる情報が貴重な場合もあります。
「自分も何か質問はないか」と考えすぎてしまい、集中力がなくなってしまっては得られる情報も得られなくなってしまいます。
他の就活生の質問やその回答から得られる情報に傾聴し、しっかりとメモを取るように心がけましょう。
すでに質問されたものを自分なりに深く考える
他の就活生の質問やその回答に対し、自分なりにより深く考えてみましょう。
こんな場合はどうなんだ?といった新たな疑問が生まれることもあります。
そのようなときは積極的に質問してみましょう。
まとめ
会社説明会で質問をしないと選考で不利になってしまうようなことは基本的にありません。
全参加者が質問できる時間まで、そもそも設けられていないからです。
「どうしても質問しなければ」と思ってしまい、無理やり質問すると、時に見当違いなことを質問してしまうことにもなりかねず、これではかえってマイナス印象を与えてしまいます。 他の就活生の質問やその回答から得られる貴重な情報もあるため、しっかりと聞きメモを取るようにしましょう。