就職活動では、企業の選考を通過しやすくするために自己分析を行います。しかし、自己分析をすれば誰でも成果が出るわけではなく、自己分析をしても企業の選考に落ちてしまう方もいるため「自己分析は意味が無い」と感じる方もいるでしょう。
そこで今回は、就職活動において自己分析が必要な理由を踏まえ、意味の無い自己分析はどのようなものなのかについて紹介します。
「就職活動を有意義に進めたい」
「意味のある自己分析をしたい」
という方はぜひ参考にしてみてください。
自己分析が必要な理由とは
自己分析を行わなくても、企業の説明会や面接に参加できるため、企業から採用を獲得できます。そのため、中には「そもそも自己分析ってなんで必要なの?」と思う方もいるでしょう。
就職活動で自己分析が必要な理由は、以下のようなことが挙げられます。
自分という人間の理解が深まる
自己分析では、自身の性格や考え方、価値観などを客観的に見つめなおします。
日頃から自分のことを客観的に分析できている方は多くなく、普段感じている自身の性格や考え方は、あくまで自分目線の見解であることが多いです。
その点、自己分析を通して自分自身を客観的に見つめなおすことで、自身の長所や短所の確認ができるだけじゃなく、今まで気づかなかった新たな自分が見えてくることがあります。
企業選びの軸が決まりやすくなる
自身の性格や価値観を的確に把握することで、企業選びの軸が決めやすくなります。
企業によって風習や方針が異なり、体育会系のように熱血的な職場があれば、論理的で黙々と仕事をこなす職場もあるなどさまざまです。そのため、人によって職場の雰囲気が自身の性格や価値観に合う・合わないが生じます。
しかし、性格や価値観を的確に把握していなければ、過去の経験上でしか判断できなくなってしまうため、自身に合った職場や企業選びができません。
たとえば、今まで黙々と作業をするアルバイトしかしてこなかった人の場合、自身の経験から「自分は体育会系の職場は合わない」と思いがちです。そんな人でも、意外に体育会系の環境に身を置いた時、本当は体育会系の職場の方が働きやすく感じるというケースは少なくありません。
上記のような認識の違いや思い込みを防ぐためにも、自身の性格や価値観を把握するのは重要なことなのです。
選考で言語化しやすくなる
企業の選考を受ける際、履歴書の志望動機やエントリーシートの自己PR、面接での自己紹介など、自身の性格や考え方などを言語化しなければいけないシーンが多くあります。
企業の選考において、自身の性格や価値観を的確に言語化して伝えなければ、自身の良さを伝えきれずに不採用になりかねません。
物事を言語化するのはただでさえ簡単な事ではありませんが、履歴書やエントリーシートでは枠内に収めなければいけないため、ある程度文字数が限られています。
また、面接の際は話が長くなりすぎると、かえって内容が伝わりにくくなるため、最低限で伝わりやすい言葉選びをしなければいけません。
そのため、企業側に効率良く的確に伝えるには、まず自分自身が深く理解する必要があり、自己分析が重要になります。
入社後にも活かせる
自己分析で自身の性格や強みなどを把握することは、何も就職活動にしか活かせないということはありません。企業に入社した後の仕事の成功やキャリアアップにも役立ちます。
仕事で成果を出せない社会人の多くは、自身はどのような強みがあり、どのようなシーンで能力を活かせるのかを把握できていないことが多いです。
そのため、就職活動の時点に自分自身を把握しておくことで、自身の将来にとって大きな強みになるでしょう。
自己分析をしないとどうなるのか
自己分析が必要な理由について記述しましたが、逆に自己分析をしないとどうなってしまうのかも紹介します。
感覚だけで就職活動をしてしまう
自己分析を通して自身の性格や価値観を把握することで、客観的に物事を判断でき、正しい判断ができるようになります。しかし、自己分析をせずに就職活動を進めてしまうと、自身の感覚だけでしか物事を判断できないため、入社してからその企業が自身に合っているのかを判断する、ギャンブルのような就職活動になりかねません。
万が一ギャンブルに失敗し、自分には合わないと判断して入社後の早期退職をしてしまうと、自身のキャリアに大きなヒビが入ってしまうため、避けるべきでしょう。
自己紹介や自己PRの信憑性が無い
先述したように、企業の選考では履歴書やエントリーシート、面接を通して自己紹介や自己PRなど、自身の性格や強みの言語化が求められます。企業の採用担当により魅力的なアピールをするためには、言語化をするだけでなく、内容の信頼性が必要です。
たとえば、面接の際に自身の強みを聞かれた場合、自己分析を通して事前に自身の強みを明確に把握していれば、自信をもってアピールできます。しかし、自己分析をせずにその場しのぎで思いつく限りのアピールをしても、話の内容に信憑性が無く、企業の面接官には響かないでしょう。
自分の可能性を潰してしまう
自己分析
こんな自己分析は意味がない
ただ自己分析をすれば良いというわけではなく、中には意味が無い自己分析もあります。
意味が無い自己分析の例は以下の通りです。
趣味や特技だけを振り返る
自己分析の際に、自身の趣味や特技を振り返る方がいるでしょう。しかし、特技や趣味だけを振り返っても、企業に対して効果的なアピールには繋がりません。
しかし、趣味や特技を通して自身の性格分析は可能です。
たとえば、学生時代からスポーツをしており、スポーツが趣味や特技だとします。その際、スポーツを通して周りの人との競争心があったり、チームワーク精神が強かったりアピールに繋げられるポイントがあるでしょう。
分析の中で見つかった性格や考え方をさらに深ぼって考えることで、自然と効果的な自己分析に繋がるのです。
自己分析のゴールや目的を設定しない
自己分析のゴールや目的を設定しない場合も、意味が無くなってしまいます。
何事もゴールや目的を設定しなければ、そもそも何をすべきなのか、どのような点に注目すべきなのかが不明確になってしまい、自己分析も同様です。
自己分析でもゴールや目的を設定しなければ、どのような点を意識して分析すべきなのか、より深ぼるべきなのはどのような点なのかが明確にできません。結果として企業への効果的なアピールができなくなってしまうのです。
自分目線だけの自己分析
自己分析は今まで自身が見えていなかったポイントを振り返ることが重要であり、客観的な目線で分析することに意味があります。
そのため、自分目線だけで自己分析をしても、新たな一面が発見できず、効果的な自己分析がしにくくなってしまうのです。
自己分析に価値を見出すのは自分次第!
今回は、自己分析が必要な理由や意味のない自己分析について紹介しました。
就職活動では、自分という人間を企業に的確にアピールできなければ、採用を獲得できません。そのため、効果が薄く意味のない自己分析は避けるべきでしょう。
企業の選考が上手く通過できないという時は、1度自身の自己紹介や自己PRを客観的に見直し、再度の自己分析をしてみることをおすすめします。
皆さんも的確で意味のある自己分析を通して、有意義な就職活動を実現させてください。