インターンに参加するためには、ほとんどの場合、応募書類の作成が必要になります。
応募書類の様式は企業によってさまざまですが、多くの企業ではインターンの参加理由の記載を求めてきます。
「就活を始めたばかりで参加理由と言われてもうまく書けない」と悩む就活生も多くいることでしょう。
ここでは、企業担当者の心に刺さる参加理由の書き方について解説していきます。
企業によっては多くの学生のエントリーが集まるため、応募書類での選考が実施されることになります。
無事選考を突破し、インターンに参加することができるよう、参加理由の書き方について学んでいきましょう。
参加理由を問う理由
実際に参加理由を書き始める前に、まずは企業がなぜ参加理由を問うているのかを理解するところから始めるようにしましょう。
ここでは、企業がこの質問を行う理由を3つに分けて解説していきます。
質問の意図が分かれば、理想的な回答の作成方法も見えてきます。
まずは参加理由を企業が問う理由をしっかりと押さえておきましょう。
自社のどこに興味を持ったのかを把握するため
就活生が自社のどのようなポイントに興味・関心を持ったのかを把握するために、企業はこの質問を行っています。
当然企業側も自社の持つ強み、弱みを理解しており、それに合わせてHP等で企業紹介等を行っていますが、就活生の持つ、若者ならではの視点からみた企業の強み、弱みが、企業が自身で考える強み、弱みと全く同じとは限りません。
就活生が自社のどのような点に興味・関心を持ったのかを把握することで、それまで気づかなかった自社の新たな魅力に気づくきっかけになる可能性もあります。
そのため企業は、就活生が自社のどこに魅力を感じ、インターン参加を検討してくれているのかを把握していきたいと考えているのです。
就活生のスキルを確認するため
就活生のスキルを確認することも、参加理由を問う理由の一つに挙げられます。
企業は慈善活動でインターンを行っているわけではなく、優秀な人材を早期に自社へ囲い込むことを目的の一つとしてインターンを実施しています。
就職活動を始めてすぐの時期に、企業分析も十分に済んでいない中で完成度の高い参加理由を完成させることは困難です。
しかしそのような条件下でもHP等で必要な情報を集め、説得力のある参加理由を書き上げることができる能力を持っているかどうかを見られているのです。
インターンへの熱意を確認するため
インターンへの熱意を確認することも、企業が参加理由を質問してくる理由として挙げられます。
企業もせっかく開催する以上は、学生に多くのことを学び、インターンを通じて成長してほしいと考えています。
そのため、インターンを通じて学び、成長したいという意欲のある学生に参加してほしいと考えているのです。
上述の通り、就職活動初期の段階では、企業への理解も不十分であり、完成度の高い参加理由を作成することは難しいものです。
「志望動機なんて意味はない」という先輩の声を良いように解釈し、参加理由の完成度を高めることを放棄してしまう学生も中に入ることでしょう。
しかしそこで参加理由のブラッシュアップを放棄してしまうと、「どうしてもうちのインターンに参加して、多くのことを学びたいという熱意はないのだな」と判断されてしまう恐れがあります。
インターンに参加するための強い熱意をもっているかを、参加理由を通じて見られているのです。
参加理由で触れるべきポイント3点
上述の参加理由で見られている点を踏まえ、ここからは具体的に参加理由を作成する際に触れるべき3つのポイントを解説していきます。
これらのポイントを網羅し、説得力のある参加理由を作成できるようにしましょう。
インターンで学びたいことを書く
参加理由の中で、インターンで学びたいことを書くようにしましょう。
上述の通り、企業はインターンへの就活生の参加熱意を見ています。
インターンを通じて学びたいことを参加理由の中に盛り込むことで、インターンにどうしても参加したいという熱意をアピールすることができるのです。
その企業への就職を希望しているのなら、「実際に貴社の仕事内容に触れることで、貴社で働くイメージをより明確にしたい」という内容を記載するのも良いでしょう。
インターンで学びたいことを具体的に盛り込むようにすることが重要です。
その企業のインターンに参加したい理由を書く
多くの企業でインターンを開催している中、「なぜ同業他社ではなくわが社のインターンに参加したいのか」という疑問を企業担当者は持つでしょう。
その疑問に応えられるよう、同業他社ではなく、その企業のインターンに参加したい理由を書くことが重要です。
同業他社と言ってもインターンのプログラム内容は、企業ごとに異なるでしょう。
他社のインターンのプログラム内容と比較し、その企業のインターンでなくてはならない理由を見つけ、参加理由に盛り込むようにしましょう。
文章の書き方を意識する
PREP法を意識して文章を書くことで、読み手に伝わりやすい文章にすることができます。
PREPとはPoint(要点) Reason(理由) Example(例) Point(要点)の略称です。
この順番に沿って、まず要点を述べ、その要点につながる理由と具体的なエピソードをそのあとに書き、最後に要点を繰り返すことで、読み手にとって読みやすい文章になるというものになります。
思いついた順に文章を書いていく方がたまにいますが、そのような書き方では文章の概要がつかみづらく、読み手にストレスを与えてしまうかもしれません。
読み手にストレスを与えることなく、伝えたいことを100%伝えられるように、PREP法を用いて文章を書くことが重要になるのです。
参加理由例文
最後に、参加理由の例文を紹介します。
ここまで述べてきたポイントと併せて良く確認し、参加理由の作成に役立てるようにしてください。
私はライフプランに合わせた資産形成、資産承継のサポートを学びたいと考え、今回のインターンへの参加を希望させていただきました。私は大学時代にゼミ活動の一環で銀行の個人向け営業について学び、営業活動を通じて一人ひとりのお客様に対して、そのライフプランに応じた多種多様なサポートを行っていることを知りました。人生を支えるパートナーとしての役割の大きさに感銘を受け、私も銀行員として一人ひとりの人生に寄り添い、手助けをしたいと思い、銀行への就職を希望しています。貴社のインターンでは、実際の提案業務を、ロールプレイングを通じて学ぶことができるプログラムが用意されており、銀行の個人営業業務をより明確にイメージすることができるのではないかと思い、貴社のインターンに応募させていただきました。私はこのインターンを通じて個人のお客様へのコンサルティング提案業務を明確にイメージできるようにしたいと考えています。
まとめ
ここまで、インターンにおける参加理由について、その趣旨と作成におけるポイントを解説してきました。
インターンの参加理由を書くには企業分析が一定必要であり、そのため苦手意識を持っている学生も多くいることでしょう。
しかし企業分析はやればやるだけ身につくものです。
就職活動では自己分析やエントリーシート、自己PRの作成など、ほかにもやらなければならないことが数多くあります。
それらの合間の時間をうまく使って企業分析を進め、インターンの参加理由の作成もしっかりと進めるようにしましょう。